「keniti3545」since74 小さな窓:2014.10月21日曇り12℃「東日本大震災」「311フクシマ」1401日 今日の一題『みんなで決めよう「原発」国民投票」』

*「東日本大震災」「311フクシマ」1401日


放射線量測定日(測定は20日・upは本日21日)

データ 「グループ1」

先ず前週(10月14日)の測定値を示す:我が家屋敷内と周辺 5点 (此処には毎回高位値2つを提示している)

東:0.16 0.12μSv/h 西:0.23 0.23μSv/h 南:0.41 0.37μsv/h 北:0.14 0.12μsv/h

M :0.50 0.41μsv/h


全体のMaxは0.50μsv/h

   5点の総平均値=0.21μSv/h




(10月20日の) 測定値      


東:0.21 0.21μSv/h 西:0.14 0.13μSv/h 南:0.46 0.37μsv/h 北:0.21 0.16μsv/h

M :0.45 0.43μsv/h


全体のMaxは0.46μsv/h


   5点の総平均値=0.21μSv/h


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 データ 「グループ2」 <児童公園の測定 「5点」:各定点の平均値>  


 各定点 6回測定の平均 単位はμsv/h (10月/20日 火曜日)  


東辺:公園内、外周東辺 楓根元 0.15   

南辺:公園内、外周西辺 楓根元 0.80 (今回のmaxは0.99μSv/h)

西辺:公園内、外周西辺 樹木根元 0.30

北辺:公園内、外周北辺 樹木根元 0.14

E :児童公園(グランド中央部) 0.11


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データ 「グループ 2」


10月14日 前週の測定値 (此処には毎回高位値2つを提示している)  

東:0.30 0.19μSv/h 西:0.25 0.25μSv/h 南:0.95 0.85μsv/h 北:0.21 0.19μsv/h

中央:0.13 0.12μsv/h


全体のMaxは0.95μSv/h


  5点の総平均値=0.28μSv/h



(10月21日 の)測定値

東:0.21 0.21μSv/h 西:0.45 0.37μSv/h 南:0.99 0.88μsv/h 北:0.23 0.21μsv/h

中央:0.16 0.11μsv/h


全体のMaxは0.99μSv/h


  5点の総平均値=0.30μSv/h



◎.今週は、データ「グループ2」が高い。しかし、最高値に「1.00」μSv/h超えが出ていないのがせめてもの救いか。


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*今日の一題 『みんなで決めよう「原発国民投票」』

 「SPYBOYさん18日ブログ」からの、拡散です!

官邸前デモのレポートからいつも多大の「ご教示・レクチャーをいただいているわれですが、今回も盛りだくさんの記事の中で、とても大切な示唆をあまりにも“さらり”と示されましたので拡散させて頂きますこういうのも“大事なことなんだろうと思う”とつぶやくだけのアピールでしたが<みんなで決めよう「原発国民投票」> “今も諦めかけてる派”の中から是非一人でも多く同調者の方が声を上げてくれる事を望みたいと素直に思えました。
強制ではなく「うなずける活動が被災地の周囲から」、そして「遠隔地から」(もっともこんな狭い国土の日本で原発事故には遠隔地なんてあり得ないんですがね)も「自然発生的な活動」が(危ないよ原発・要らないよ原発):これは「正に自分たちで決めよう」でなければなりませんね行政の長も、中枢にいる人達の中にも危惧している人はいっぱいいるのですから国民投票」是非やるべきですね</span>。

国政選挙のトレーニングにもなりますよ本音が言える、その前に考える人間になりたい我々日本人でもあるのですから! 若い人達も入れて(16才は考える力は大人ですよ) “ホントにこういう事も大事なんだと思うだよな〜!” SPYBOYさんの言う通りなんだよな〜! 東京も、栃木も、群馬も、茨城も、大阪も九州、北海道からもこういう動きが出てこなければダメなんですね、ぜひ声を高めたいですね。 

このご紹介の記事「準備運動的マニュアルとして良くできてると思いますが如何でしょうかね?」単純なわれは、「なるほどな〜、そうだよな〜」ですが、とにかく われだけストックしてもあまり役立たたずしょうから“SPYBOYさんのつぶやき”とともに全文掲載させてもらいますURL だけだと「あ・と・で」となるともったい過ぎるので(もっともそれは、ルーズなわれだけかもしれませんがね? ・・・笑)。 




(概要)

おまかせ民主主義から脱却だっきゃくしよう!
原発」をどうするのか。この極めて重大な問題は、これまでのように政府や国会が決めるのではなく、主権者である私たち一人ひとりの国民が実質的な決定権を握るべきではないでしょうか政府や国会が認めた「原発」に関する国民投票を実施する ── それは、決して不可能なことではありませんそれを果たすために私たちは、市民グループ【みんなで決めよう「原発国民投票】を結成しました

 このグループは、「脱原発」あるいは「原発推進」を呼び掛けるグループではありません主権者が、原発の将来をどうするのかについて、直接の決定権を握るための国民投票を実現させることを目的として活動するグループですメンバー個々人が「原発」についてどういった考えを持つか、どんな発言をするかは自由ですが、会として、「脱原発」あるいは「原発推進」を外に向けて呼び掛けることはしません

 これは、市民の知恵と情熱で歴史的な住民投票を実現させた、新潟の「巻原発住民投票を実行する会」徳島の「第十堰だいじゅうぜき住民投票の会」の活動スタイルに倣ならったものです

 ぜひ、こうした考えを御理解いただき、私たちのグループに参加してください

 なお、私たちが作った「原発国民投票法の市民案を、このHP上に掲載してあります


みんなで決めよう「原発国民投票
〒112-0005
東京都文京区水道2丁目11-7
第3毛木ビル2階
みんなで決めよう『原発国民投票 東京事務所
(住所が新しくなりました)
TEL&FAX 0466-53-7540
info@kokumintohyo.com
http://kokumintohyo.com/

....... }此処二つは後にして頂いても大丈夫でしょう。  

埼玉県準備会
http://saitamakenmintohyo.web.fc2.com/



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 みんなで決めよう「原発国民投票


http://kokumintohyo.com/archives/8934
スコットランド独立住民投票 現地レポート第1回

スコットランド大芝健太郎 2014年9月17日)

投票二日前、スコットランド最大の都市グラスゴウのジョージスクエアにて、独立賛成派集会


9月18日にスコットランドでイギリス(グレートブリテン及び北アイルランド連合王国)からの独立を問う住民投票が行われる

スコットランドは1707年よりイギリスの構成国の一つとなった。しかし、1997年の住民投票を受けて翌年に設立されたスコットランド議会では、独立を党是とするスコットランド国民党議席を増やし、2011年には単独過半数を獲得。2012年には「独立」住民投票をイギリス首相にも認めさせて今回の住民投票が決まった

ここ一週間の世論調査では賛成派、反対派の支持が大変拮抗しており、どちらが勝つにしてもその差は僅かになることが予想されている。最新の世論調査ではどこのものかによって若干ばらつきがあるが、賛成派が48%、反対派が52%だ

ここで、両派の主な独立に関する主張を紹介したい

独立支持派の主な意見
スコットランドの民意がイギリス中央政府に反映されていない
現在スコットランド選出の議員59人のうち保守党は1人しかいないのに、イギリス議会では保守党が与党を担っている。このようなスコットランドの民意と中央政府とのねじれが頻繁に起こってしまっている。

スコットランド沖にある北海油田の利益が中央政府に吸い取られてしまっている
北海油田の利益がスコットランドに直接得られることで、少なくとも今よりは豊かになると主張している。

スコットランド核兵器を置いておきたくない
スコットランド最大の都市グラスゴウから16kmほどしか離れていないところに、イギリス軍の原子力潜水艦などの核兵器が配備されており、住民は不安な日々を送らされている。

•私はスコットランド人であって、イギリス人ではない
スコットランド国民党は、この民族主義的な理由を公の場で発言することはない。しかし、支持者の中には、こういった理由で独立したいと考えている人も少なくない。


独立反対派の主な意見

•今まで通りポンドを使えるかどうかわからない
独立賛成派はポンドを使うと主張しているが、イギリス中央政府は「イギリスから抜けるということは、ポンドからも抜けることだ」と主張している。実際に交渉が始まるのは独立賛成派が住民投票で上回ってからになる。

•経済が悪化する
スコットランドで営業している企業のうち「独立するならばスコットランドから撤退する」という企業もある。そのため、今までと同じレベルの社会保障(年金や国民健康保険)を維持するためには税金の値上げをしなければならないだろうと心配している人もいる。

EUに加盟できるかわからない
もし、イギリスから離脱してEUにも入れないとなれば、世界から孤立してしまう可能性を心配している人もいる。

•イギリス政府が大幅な自治権の譲渡を検討している
独立しなくても、今まで以上にスコットランドに権限が与えられるなら、わざわざリスクの高い選択をする必要はない。このように少しずつ、権利を手に入れていけばいい。



思い描いていたとおりの住民投票

投票日を二日前に控えて、世論調査でも賛否がかなり拮抗しているのだが、暴力やテロなど、きな臭い事件が起きているという話はほとんど聞かない。それはなぜなのだろうか



路上で賛成派と反対派の人たちが議論をしている。それを周りで聞く聴衆も増えていく
僕は理由は二つあると考えている。

まず、一つ目はこの住民投票では両派が自由に活動することができるからだ。弾圧や報道規制などがあれば、抑制された方は暴発するしかない。口を塞がれれば手が出てしまうというのは、ある意味仕方がないかもしれない。しかし今回のキャンペーンでは、互いに活発に意見や情報を出し合うことができている。

そして、二つ目の理由はこの住民投票を推進しているスコットランド国民党が「民主主義」を求めて独立運動を行っているからだ。上記の独立賛成の意見でも紹介したが、スコットランドのイギリス政府への影響力はとても小さいため、民意が反映されないことが多い。民主主義は暴力などでは得ることはできない

独立賛成派のマシューさんはこう話す「私たちが求めているのは、分離や排除によって得られる独立ではない。通常18歳からの選挙権を拡大して16歳からにしたりしているスコットランドEUに入って移民も受け入れようとしていますが、逆にイギリスはEUから抜け出そうとしていますこれはそんな『ウェストミンスター(イギリス議会)からの独立』なのだ。つまりウェストミンスターに支配されたままでいるのか、それとも本当の民主主義を市民が望むのかどうか。私たち独立賛成派は今、巨大な力の前に立ちはだかっている、彼らは圧倒的な資本を持ち、政治を支配し、メディアをコントロールしている。それに対して私たちは自分のコミュニティーを信じて、地域の資源を活かして、豊かな家族も貧しい家族も等しく平等な機会が与えられる社会の実現を目指している。これはスコットランドだけの運動ではない。西欧諸国、いや全世界の欲深い、道徳心のない権力者の支配から、民主主義を取り戻す革命なのだ」


独立賛成の意思表示をする少女達。年齢を聞いたらなんとみんな14歳
 
この住民投票によって市民の政治参加意識を高められているということもわかるスコットランド人女性のエリーさんは「こんなに自分の一票に力を感じたことはない。実は選挙の投票に行ったことは1回もないのだけれど、今回は投票しようと思っている」と話す

また、公園で声をかけた若い女の子達はなんと14歳だったのだが「学校でも周りの人達と独立をどうするかについて話をしている」のだそうだ。その傾向は誰に聞いても変わらない。また違う人たちに「日本では政治について話すことがあまりないのですが、どうして皆さんは独立や政治について話すんですか?」と聞くと「だって、みんな共通の話題でしょ?」と、事もなげに応えた。

こんなに盛り上がっている住民投票は初めて
そして、これが僕の思い描いていた住民投票であった

これまでリトアニアブルガリア、ドイツ、スイスなどの住民投票国民投票の現地取材を続けてきたが、これほどまでに活気のある住民投票はなかった街中で見られる賛成、反対の意思表示を示すステッカー。賛成派も反対派も(特に賛成派だが)自分の意見を表現することを、どこか誇らしく楽しんでいるように感じる。窓などに飾るポスター。胸に光るバッチ。連日賑わう紙面。週末の公園では両派が机やテントを出してお互いの情報を発信している。そこで議論が生まれたりもする。印象的だったのは賛成派の人たちと、反対派の人たちがすれ違うとき、にこやかにお互いにチラシを交換していたことだ

日本でもいずれ、「原発」や「憲法」についての国民投票が行われるときが必ず来る。その時にはこのスコットランド住民投票が国もテーマも違うが、大変参考になるだろう構図は一緒なのだ圧倒的な資金力とメディアへの影響力に対抗するには、市民の確かな情報ときちんとした議論、意見の違いなどを排除するのではなく、共に未来を歩むパートナーとして考えていく姿勢が大切なのだと改めて感じた

投票日はとうとう明日に迫っている。




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スコットランド独立住民投票 現地レポート第2回

スコットランド大芝健太郎 2014年9月23日)


日本でもスコットランドの様子が大きく取り上げられているそうだが、ご存知の通り独立反対が過半数を超え、スコットランドはイギリスに留まる事が決まった。今回は、その結果を詳しく見て行きたい


投票所の前の人々

投票をする瞬間




○投票日
2014年9月18日(木)



○設問
「Should Scotland be an independent country?(スコットランドは独立するべきですか?)」

○開票結果
賛成 1,617,989(44.7%)
反対 2,001,926(55.3%)
投票率 84.5%
32地域のうち賛成が上回った地域は4地域


投票後の調査をベースにした考察
まず、調査会社「LORDASHCROFT」が実施した投票直後の調査を元に、考察をしてみよう。

投票理由
賛成に投じた主な理由
「イギリス中央政府への不満」74%。

反対に投じた主な理由
「ポンドが使えるかどうか不確実」57%。

両者に共通の投票理由
「National Health Service(国民保険サービス)」と呼ばれる、収入に関わらず医療が受けられる仕組み。45%
賛成派は「独立しなければ維持する事はできない」
反対派は「独立したら維持できない」と主張していた。

投票傾向
●「男性は賛成、女性は反対」
男性 賛成47% 反対53%
女性 賛成44% 反対56% 

男性に比べて、女性は不確実な未来を選択することには消極的。これは他の独立を求めているカナダのケベック州や、スペインのカタルーニャでも同様の傾向がある。

●「若者は賛成、お年寄りは反対
年代別賛成率
16,17歳 71%
18-24歳 48%
25-34歳 59%
35-44歳 53%
45-54歳 52%
55-64歳 43%
65歳 27%

若者の賛成理由はイギリス中央政府への不満など、いろいろあるが、とにかく現状の変化を望んでおり、お年寄りはそれを望んでないという結果が明確に現れていると考えられるこの結果を見ると、次の世代でまた今回のような住民投票が起こったら独立が現実化するとも見る事ができるが若い時は賛成でも年を取るにつれ、独立反対になるのかもしれない18-24歳で賛成の割合が落ち込んでいるのは「独立した後も仕事がきちんと続けられるのか不安」という理由からだと考えられる

●「低所得者層は賛成、富裕層は反対
賛成派の勝利した4つの地域はいずれも低所得者層がスコットランド平均よりも多く、また失業率も高い地域だったスコットランドではワーキングシェアなどを実施しており、現在の失業率はイギリス4カ国で一番低くなっている。また独立白書によるとイギリスは32のOECD加盟国の内、格差が大きい国で7番目に位置しているので、これを是正していくというのが、独立の公約の一つだった一方、富裕層は新たな負担が増える事を懸念して反対に投じている

次に独立住民投票をやるのはいつ?

5年後    31%
10年後  17%
次の世代  24%
もうしない 19%
わからない 9%

独立賛成派の人だけで見ると、5年後にもまたやりたいという人が45%もいる。まだ、結果に納得できず、バッジなどを付けて自己主張を続けている人もいるが、早期実現は難しいだろう。一方、独立反対派の中では「もう二度とやらない」と答えた人が25%にも上っている

日本で報じられているのは主に「民族主義の高揚」と「経済的な先行きの不安」ではないだろうか。これは確かに今回の住民投票の一部を表しているが、それだけではない。前回も伝えてきたが、これは独立賛成派による民主主義運動なのだ。今回の住民投票で独立賛成に投票した人のうち、実に74%がその理由に「イギリス中央政府への不満」(Disaffection with Westminster politics)をあげている前回の投稿でも少し書いたが「スコットランドの民意がイギリス中央政府に反映されていない」と言う問題がある。イギリス議会(庶民院)の定員650人のうち、現在スコットランド選出の議員は59人しかいない。しかもそのうち保守党は1人しかいないのに、イギリス議会では保守党が与党を担っていて、スコットランドの民意と中央政府とのねじれが頻繁に起こってしまっているのだ

スコットランド在住の人たちの生の声

ここで投票を終えたスコットランド在住の人たちの生の声を紹介したい。

賛成派


Eilidh Mitchell エイリー ミッチェル さん(22)は住民投票が決まってからずっと独立賛成の立場を主張してきた。「イギリス中央議会中心の政策決定にみんな変化を望んでいる。これはスコットランドだけではない、他のウェールズや、北アイルランドにも言えること。中央議会に軽視されている状況をどうにかしたいと思っているが、スコットランド国民は独立反対を選んだこの国民の選択の結果は認めなければならないが、キャメロン首相達が投票直前に『権限委譲を進める』という公約はきちんと守らせるようにしなければならない」と話す。投票が終わっても独立賛成を示すバッジがバッグに光っていた。 Eilidh Mitchell

Mike Lavin マイク ラヴィンさん(45)も独立賛成に投じた。「結果はNOを選んだ人の方が多かったことが残念で仕方がない。でもこれがスコットランド人の多数の意見だから認めるしかない。」これからスコットランドは良くなると思いますか?と言う質問には「大幅な権限委譲(Devolution Max)の実現は難しいので、これから先スコットランドが良くなるとは思わないけれど、来年2015年のイギリス議会選挙では変わるかもしれない」 Mike Lavin


反対派

お子さんを連れて公園に来ていたDorota ドロータさん(30)に話を伺った。彼女はポーランド人だが、EU加盟国のスコットランド居住者には投票権がある「私は独立反対に投票したので、結果を見て安心しました。でも独立に賛成の人も多かったし、投票率も高かったから、この住民投票イングランドへの影響がとても大きいはず。これからはスコットランドは少しずつ良くなると思う。権限委譲が行われて今より、強い国になると思う」 Dorota
ベンチに座って二人でお菓子を食べているところに声をかけさせてもらった。

Edward(24)エドワードさんとAshleigh (24) アシュレイさん
「独立反対に投票した。理由はEUにも入れない可能性があるし、イングランドからの交付金がなければスコットランドは財政的にやっていけなくなってしまう。とにかく反対派が多数になって安心している。賛成派の中にはとても怒っている人もいるし、かなり悲しんでいる人もいるけれど、とりあえず20年間はこのような独立の心配はないと思う。権限委譲も一ヶ月くらい様子を見てみないと、まだどうなるかわからない」 Edward_Ashleigh

   
このように、みんな「権限委譲」のことを気にしている。今は教育、観光、一部の課税権などの権利は既に委譲されているが、軍事、外交、エネルギーなどについては認められていない。「自分たちの国の大切なことでさえ、スコットランドの声はきちんと届くことがなく、イングランド中心のイギリス議会に決められてしまう」。このことが終始一貫して一番のテーマなのだ。そもそも、この住民投票を主導してきたスコットランド国民党は3択をキャメロン首相に提案していた、すなわち「独立」「大幅な権限委譲」「このまま」で住民投票が行われる可能性があったのだ。しかし、キャメロン首相は大幅な権限委譲になることを恐れ「独立」という極端な選択をスコットランド人はしないと高をくくり2択で合意した。しかし、予想以上の独立賛成派の急進に焦ったキャメロン首相は「独立に反対すれば、大幅な権限委譲を約束する」と発言した。それにより、独立をしなくても権限委譲が行われれば十分だという層が「NO」に回ったことも独立反対派の勝因の一つになっているそのため、この公約が守られるかどうかというのに、みんな敏感なのだ

今、スコットランド国民の関心は「独立するか、しないか」ではなく「権限委譲がどの程度行われるか」にシフトしている



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http://kokumintohyo.com/archives/9076

スコットランド独立住民投票 現地レポート第3回


paper日本では、にわかにスコットランドブームが巻き起こっていると聞いた。住民投票のことに加え、NHKの朝の連続テレビ小説「マッサン」で、スコットランドに渡って、ウイスキー作りを学んできた竹鶴政孝さんとスコットランド人の奥さんのリタさんのニッカウヰスキー創業に至る話が始まったのだとか。一方スコットランドでは、日本の御嶽山の噴火と香港の通常選挙を求めるデモが連日報道されている。

さて、スコットランドに到着してからこつこつと取り続けたアンケートがついに100人を越えたので、考察とともにここに公表したい

スコットランド「独立」住民投票アンケート
期間2014年9月15日〜9月23日サンプル数 104人
エディンバラ64人 グラスゴウ40人)
若者を中心に対面調査。10代から70代の男女
協力:翻訳 金子誠人 アンケート補助 Elin Johansson

Q1. 今回の「独立」について住民投票に賛成か反対ですか?(独立に賛成か反対かではありません)

賛成 87人(83.7%)
□「独立」のように大切なことは住民投票で決めるべき。83人(賛成と答えた人のうち95%)
□ 政府の決定と主権者・国民の多数意思がねじれていると考えるから。28人(32%)
□ その他7人(8%)
・人びとの問題は人びとで決めるべき。
・全てのスコットランド人も投票できるようにするべき(国外に住んでいる人も含めて)…など

反対 17人(16.3%)
□これはUK全体のことなのでUKのreferendum(国民投票/住民投票)で決めるべき。9人(反対と答えた人のうち53%)
□民衆は正しい選択をすることができないので議会に任せるべき。3人(18%)
□正しい情報がきちんと行き渡ってから実施すべき。8人(47%)
□その他 1人(6%)

考察:実に83.7%の人が、住民投票に賛成している。この数値は今まで調査をした、リトアニアブルガリア、スイスの中で最も受け入れられているReferendum(国民投票/住民投票)だと言える。「UKの住民投票にかけるべき」という反対理由や「正しい情報がきちんと行き渡ってから実施すべき」という理由も今回の住民投票には反対の立場だが、住民投票自体には反対していない。もっと状況を整えることが重要だという指摘だと考えられる

Q2. 16歳以上が投票権を持つということについてどう思いますか?
賛成 73人(70.2%)
□将来にわたって影響が大きい若い世代も投票をさせるべき。54人(74%)
□十分に判断力を持っているので投票させるべき。38人(52%)
□その他9人(12%)
結婚すること、軍隊に入ることなど仕事を選ぶことができるのだから投票権も持つべき
・若い時から政治に興味を持つ人が増えるから。
・年齢は問題ではない。きちんと複合的で複雑な政治的な情報を与えることが大切。若者の意見を無視していい理由はない。

反対 31人 (29.8%)
□投票するには若すぎる。28人(90%)
□その他3人(10%)
・親や、友達の影響が大きすぎる。

考察:今回、16歳17歳が初めて投票をする機会を得た。(通常選挙投票権は18歳以上から)そのおかげだろうか、出会った16歳17歳の学生が皆、独立について考え、学校でも議論をしているという。更に日本の中学生にあたる10代前半の世代にも関心が広がっていて、学校の授業でも独立について頻繁に取り上げられているそうだ。投票年齢を引き下げるということは、それだけ関心を持つ人を増やし、世代間議論を深めるきっかけになると考えられる

Q3. いつから「独立」というテーマに興味を持ち始めましたか?
□2014年〜 投票日が近づいてきてから26人(25%)
□2013年〜 盛り上がってきてから26人(25%)
□2012年〜 住民投票をすることになってから20人(20%)
□2011年〜 前回のスコットランド選挙辺りから5人(5%)
□2000年〜 スコットランド議会ができてから10人(10%)
□1990年〜 3人(3%)
□それ以前 11人(11%)
□現在も興味がない 2人(2%)

考察:住民投票をきっかけに今まであまり興味のなかった人も、70%を越える人が「独立」に興味を持ち始めたと答えている若い人を中心に話を聞いているということを加味しなければならないが、それでもこの結果は興味深い例えば、日本でも「原発」をテーマにした国民投票を行う場合、今は関心がない人でも決定権を与えられることによって、もしくはメディアなどで取り上げられたり、友達や家族などで話されるようになってくると、自然に関心を持ち始めるということが十分考えられる

Q4.誰と「独立」に関しての話をしますか?□学校の友達68人(65%)□地元の友達61人(59%)□親58人(56%)□親戚48人(46%)□兄弟41人(39%)□bar や公園などで知らない人など37人(36%)□インターネット上24人(23%)□子ども13人(13%)

考察:学校の友達や地元の友達、または親と話をする人が半数を超えている。また、知らない人とも36%の人が議論をしていたというは意外にも多かったが実際にカフェや、道ばたで知らない人同士が議論をしているのを目撃した。インターネット上で話をするという人が23%と、あまり多くないことには少し驚いたが、ツイッターでは #indyref のハッシュタグでかなり活発に情報発信がされていたし、フェイスブックでも同様に多くのグループが作られ独立に関する情報が飛び交っていた


midoriスコットランドの独立は住民投票によって否決されたが、独立運動を牽引してきた国民党は、住民投票終了後、急激に党員数を増やし、25000人からついにスコットランド人口の1%を大きく越える69000人に達したそして他にも独立を訴えていた社会党も約1200人から2100人に。また緑の党スコットランドで1700人だった党員が6000人を越えるまで急成長している

住民投票から一週間後、エディンバラ緑の党が月に一度の地域ミーティングを開いた。たくさんの来場者が予想されたため会場を変更したのだが、その予想をも上回る200人程の老若男女が集まった。始めに議員が挨拶した後、10人程のグループになってどうして今日のミーティングに参加したのか、緑の党に期待するものは何か、などについて話し合った。そのミーティングで司会をしていた緑の党のセルビーさんに話を聞いた。

住民投票を通して、緑の党が環境だけでなく、社会福祉や市民参加による民主主義などを進めていこうとしている政党だという魅力が伝わりました。これからも私たちは緑の党のポリシーについて考え続けて、発信することが大切だと考えます。そして、緑の党の目的は独立ではありません。住民投票での独立という道は途絶えてしまいましたが、より良いスコットランドに向かうためにはいろんな道があるのです。そのためには今回の住民投票で反対に投票した人も一緒に巻き込んでいかなければなりません」

今回の独立をかけた住民投票スコットランドは大きく変わった。「今までより政治について学び、メディアを鵜呑みにせず、議論をするようになった」と話を聞かせてもらう人皆が口を揃えて言う。これからはキャメロン首相の掲げた権限移譲の提言を注視し、次の総選挙に活かすという。このように彼らは議会制民主主義を否定している訳ではないし、直接民主主義も当然のものであると考えている。スコットランドでは国民が政治に参加できるのは選挙だけではないのだ

日本で「原発の再稼働などについて、国民投票にかけよう」と提案すると、賛成派、反対派の両派から「負けるかもしれないから嫌だ」という声が少なからずあがってくる。しかし国民投票は「自分たちの主張を通すため」に行うものではない。世論が大きく二分されている「原発」など命や倫理、将来に大きな影響を及ぼす重要な問題に関して、国民が直接自分たちの責任で投票を通じて方向性を示すのが国民投票であるそして結果ももちろん大事だが、投票に至るまでに市民一人ひとりが情報を取捨選択し、議論を重ねること、投票によって責任の所在がはっきりするということ、そして負けたら全て終わりではないことはスコットランド住民投票が物語っている

それと同時に日本では、若者の低投票率が叫ばれて久しいもっと早いうちから政治に興味を持つきっかけとして「投票権」を与え、政治について考えて、議論をして投票に行く習慣を作らなければならない日本でも16歳から仕事を選ぶことができるし、結婚をすることもできる。つまり彼らは既に国を構成する重要な世代で、将来を決定する権利があるのだただでさえ、高齢化が進み、高齢者向けの政策が通りやすい傾向がある。その問題を解決するためには「憲法改正国民投票についてのみ18歳以上にする」というだけでなく選挙年齢の引き下げが必要なのだと考える

日本でも海江田万里衆議院議員スコットランド住民投票を受けて「今こそ、日本のエネルギー政策、とりわけ原発政策について国民投票が検討される時期ではないかと考えます」と自身のブログに掲載したこともあり、これから国民投票に向けた議論が本格化していくであろう埼玉県でも「原発」に関する住民投票を求める署名運動が今月中旬から始まるその時には勝ち負けがどうなるかは、もちろん大切なのだが、それ以上に大事なのが、それまでにどれだけ多くの人を巻き込むことができるのか、結果如何に関わらず両派がより良い未来のために、どのような「原発政策」を作っていけるかである今こそスコットランドのように「国民投票」や「住民投票」などの直接民主主義を通して「原発問題」を政治家のものから、国民みんなのものにしていくべきなのではないだろうか


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◎.日本人は、今、もう少し選挙を億劫がらない国民にならなければなりませんね怖がらずに16才の若い世代にも選挙権は与えるべきだと思います政権与党が利用しようとしても、お金持ちが、宗教が、ご託宣を持ち寄ろうが「過半を、2/3を」手中に収めようなんぞはムリなこと、16才は大人ですよ大人にならなきゃ「自分たちの将来は自分たちの手で」と思い知らしらしめなければこの国の未来は見えてきませんね。(keniti3545)


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