「keniti3545」since75 小さな窓:2015.5月21日曇り16℃「東日本大震災」「311フクシマ」1534日 今日の一題「党首討論に先は見えず」

*「東日本大震災」「311フクシマ」1534日


*今日の一題 「どうする・党首安保討論に先は見えず」

党首討論 4紙 社説から


(1)
【社説】東京新聞2015年5月21日

党首「安保」討論 任務の危険語ってこそ

 きのうの党首討論は安全保障法制が議論の中心だった。自衛隊の海外派遣が拡大されれば、戦闘に巻き込まれる危険性は飛躍的に高まる法制の本質を政府が説明しなければ、議論は深まらない


 党首討論開催は昨年六月以来、約一年ぶり今年一月に再び選出された民主党岡田克也代表前日に就任したばかりの維新の党の松野頼久代表に続き、共産党志位和夫委員長が十一年ぶりに質問に立った


 安倍内閣が提出した安保関連法案の審議が二十六日にも始まる。党首討論は法案審議の前哨戦だ


 岡田氏は、外国軍に対する自衛隊の後方支援を拡大すれば、戦闘に巻き込まれるなど「リスクは飛躍的に高まる」と指摘し、国民にしっかり説明すべきだと迫った


 首相は、自衛隊の活動地域で戦闘が起こった場合、活動の「一時中止、退避を定めている。安全が確保されている場所でしっかりと後方支援したい。リスクとは関わりない」と答えた


 しかし、後方支援は、いわゆる「兵站(へいたん)」だ。今は戦闘が行われていなくても、武器・弾薬の輸送などを行えば戦闘部隊と一体とみなされて攻撃され、反撃する可能性もあるだろう


 岡田氏の指摘のように、新しい安保法制で平和国家としての歩みや、海外で武力の行使をしない専守防衛が揺らぐとの不安が、国民にはある。それは、各報道機関の世論調査で、安保関連法案の今国会成立に反対する人が賛成を上回っていることからも明らかだ


 安倍内閣は、これまで安保法制と呼んでいたものを法案提出に当たって「平和安全法制」と呼びかえた「戦争法案」との批判を避ける意図があるのだろう


 新しい安保法制はこれまで違憲としていた集団的自衛権の行使を認める一方、自衛隊の海外派遣を拡大し、任務を拡充するものだ自衛隊員がより危険な局面に遭遇する可能性は格段に高まる


 にもかかわらず、安全ばかりを強調するのは不誠実だより危険な任務を自衛隊に課すと政府がまず説明しなければ、議論は始まらない


 松野氏は、国連平和維持活動(PKO)協力法成立に三国会を要したことに触れ、安保関連法案を今国会で成立させることは「まさかないですよね」とただした


 戦後日本の「国のかたち」を変え、国の行方を左右する法制である不十分な審議で成立を強行する愚を犯すべきではない


・・・・・・・

(2)朝日新聞

党首討論―不誠実な首相の答弁
2015年5月21日(木)付

 この国会初の党首討論で際立ったのは、安全保障に関する質問の本質をはぐらかす安倍首相の不誠実な答弁だった

 与党は安全保障関連法案の審議入りを急ぎ、夏までに成立させる方針だだが、首相が通り一遍の答弁を繰り返すばかりでは、安保政策の歴史的転換への国民の不安は募るばかりだ

 徹底審議によって問題点を明らかにする国会の責務は、ますます重くなったと言える

 質問に立ったのは民主・岡田代表、維新・松野代表、共産・志位委員長の3人だ。ーー 後略

↓全文
http://www.asahi.com/paper/editorial.html#20150521


・・・・・・・


(3)毎日新聞2015年05月21日

社説:党首討論 矛盾示した首相の説明

 安倍晋三首相と民主党岡田克也代表らの党首討論で、安全保障関連法案をめぐる論戦が事実上始まった岡田氏は集団的自衛権の行使容認に伴い自衛隊武力行使が他国領に及ぶ可能性を聞いたが首相の説明はあやふやで、法案が抱える矛盾の一端を早くものぞかせた。ーー後略

↓全文
http://mainichi.jp/opinion/news/20150521k0000m070151000c.html

・・・・・・

(4)読売新聞社説2015年05月21日

党首討論 抑止力向上の議論を深めたい


 日本の平和と安全を確保するため、いかに抑止力を高めるのか今国会初の党首討論では、建設的な論戦が展開されたとは言い難い。残念だ

↓全文
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/20150520-OYT1T50165.html


◎.読売さんは思い入れ強く、ご用新聞らしくすでに審議事項を思惑通り進めて <如何にに速やかに集団的自衛権の行使を行うべくか> の先走った心配をしているようですね!? (keniti3545)



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*.? 「プラス1」

 随分とタイムラグの大きな反応となりましたがiireiさん 4月28日ブログ 手作り「リキュール」(http://d.hatena.ne.jp/iirei/20150428)ご紹介の御礼と日々の「男性陣代表の実践レシピ」への驚異と感謝の心を込めて 1/1000(これもまた、随分とアバウトなカウントですが コメントを頂いた回数 = myブログupの日数) の御礼の気持ちを現して見ました。 お酒を少しでもたしなまれる方は是非ご一緒に試してみて下さい? 何を試す事が出来るかが問題かも知れませんが・・・・?


◇:「古酒」 

 iileiさんに贈る一遍です

<15年ほど前にわれが出会った「古酒:達磨正宗」について>


白木善次(よしじ) 白木恒助商店 六代目蔵元
昭和13年生まれ 昭和40年代から蔵の個性を出すため、独自の長期熟成古酒造りに取り組んできた

 この論文は、今から15年ほど前に「六代目蔵元が」古酒への取り組みをあるがままに語ったものです(現在は第七代目蔵元 滋さんが「御当主・蔵元」でいらっしゃいます)

15年経ってもぶれない信念 ”色あせない” 珠玉の一編(論文)です!
http://www.daruma-masamune.co.jp/about/yoshijigakkaishi.html

・・・・
 *.蛇足ながら、われの個人的な思い入れと、エピソードもどうぞ聞いて下さい!・・・・

この論文に出会って「目から鱗が」の方は少なくはなかったようですが、業界関連の方達は勿論お酒の好きな方々も仲間内では(まさに内に秘めた)静かなブームがしばらく続きましたね。われもその内の「1人/幾万人」だと思っています


われの事例は多くのファンとは少し「古酒との出会い」が違っているかも知れませんが、自身の薄れる記憶から備忘録に追加として此処へも書き起こしておきたいと思います<日の丸酒蔵(?)の古酒との出会い・だるま酒蔵さんの論文との出会い・渡邊佐平商店(酒蔵)さんとの利き酒から意気投合・われは自家製古酒の実験(?)・結果あり・秘密の蔵(単に冷・暗い、myサイドボードの片隅)に必ず一本の励行は今に至る>。です

◆.◇

(1)われ、古酒との思わぬ出会い

 われの親父殿、存命なれば御歳100才 当然ながら生前会社勤めリタイヤ後のある時珍しくお袋と連れだって陸奥の旅行 会津ここでも珍しく親不孝息子のわれにもおみやげ「思えば、らしかったな〜」五合徳利に吟醸酒 これ不思議だったんですけど「お酒の銘」が入ってなかったんですよ吟醸酒」とコルクの栓に張ってある「封印には銘打ってありました」が。徳利は、ネットでお借りしたこの写真の大きさは変わりはないんですが、この写真では徳利がテカテカに光っています。が、親父殿の土産は素焼きの陶器でざらざら感の大きいものでした

 当時、当然現役真っ直中のわれ、友人達も、倅も娘も、われ自身の会社のご褒美旅行さえも正に“猫も杓子”も “外国旅行の真っ盛り”今思い出しても「草臥れ儲けも良いとこ」でしたがわれ独房のサイドボードの中身は値段ばかり高い土産の「洋もの酒で一杯」でしたそんな中で親父殿76才の頃両親と我々夫婦と一階二階の住み替え、得てして最低限必要なものしか動かさず仕舞い、特に男同士の場合はそんなものでしょう? 更に二年後程に、お袋が施設の下見体験入所とかの段階に入った時点で捜し物途中親父殿から引き継いだ納戸をを物色している内に、スコッチ・ブランディー・コニャックとちょっとした年代物がゴロゴロでてきました

 その中に鈍くさい包装の・・・これが上記の吟醸酒でした後日、封を切って臭いを嗅いでみましたが、これが嫌みのないヒネ香(?)グラスに注いで見ると澄んだ黄金色 ふ〜ん澱が少しある、ここで一応栓をし直して、そこでは味見までとしましたがこれがまたもうまるで日本酒という感じではなくブランディーっぽいんですよ!良くは知らなかった「古酒」これは一番確かめようとなって「ダルマ酒蔵」さんにたどり着いたという訳です

 後は、御当主(当時)白木善治さんのあの「珠玉の論文」にも辿り着き、「目から鱗」!と言う次第でした


注:)コルク栓・素焼きの陶器 いずれも器の外から通ずる呼吸が出来る因を成しているのだそうです。お酒の熟成には「+サイドの効果」があります。(条件を整えてやれば)(keniti3545)


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(2)だるま酒蔵の「古酒を守った戦いの一つ」をご紹介

 
 酒造りの難しさ、時代の流れに翻弄される日本酒の危機、は即自身の蔵の存亡に拘わる問題・御当主は差別化を目指しながらも、内情は苦しく 課税移出「約200KL」を半径20kmの狭い商圏で商っていたその残り分を未納税出としていた と当時を振り返っていましたしかし、その蔵に残ったお酒も手塩に掛けた大切な自分たちの「作品・製品」、これまでにも年数を経たもので 試飲を繰り返していました

 中に、 <好ましい「ヒネ香」のする、「味わいも好ましい」> 純米酒がある事にも気づいていました但し日本酒はどんな良いお酒でも「高温」での保存は出来ません、この大切な自分たちの分身のような作品であるお酒を守り通すのには容易ならざるご苦労があったそうです一つには <ご当地は岐阜です!> 暑い夏の日中は御当主を先頭に蔵人達は総出で、冷房設備などない「コンテナの貯蔵所を丸ごと屋根から水道水を掛けて」冷やすのに大変な思いをしたお話・・・は、この論文の中には入りきらなかったようです

(注:)出来れば醸造アルコール等の添加もない純米酒の方が熟成酒(古酒)造りには向いているようです


(3)日光渡邊佐平商店さんの先代御当主に幻の日の丸酒蔵56年醸造の利き酒を勝手に持ち込んでご一緒して頂き、大いに御讃辞頂いた覚えも懐かしく思い出します此方でも現在5年10年ものの純米古酒を製品化されています先代御当主もご健在ですが、岐阜のダルマ酒蔵さんと同様御当主お譲りの先代は、酒蔵見学と日本酒教室でのユーモアたっぷりの講話は今でも評判が高いそうです、個人団体の申し込みで利き酒もできます。 日光渡邊佐平商店さん→ <http://www.watanabesahei.co.jp/index.htm


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*.いま、われのお勧めは、両酒蔵さんに怒られるかも知れませんが瓶詰めの純米酒を買ってご自宅で最短3年.ま、5年以上なら「必ずず結果は出ます」ので是非チャレンジして頂きたいと思います古酒というか熟成酒と呼ぶかお好きに出来ますが、その結果が失敗か成功かはご自分で確かめるしか方法はありません因みにわれの独房のサイドボードにはダルマ酒蔵さんの1954醸造のダルマ正宗720ミリリットルが1本と福島大和川酒造店の弥左衛門と言う濁り酒2012.5.7 300mlを眠らせています。が、(うるさくてよく眠れませんかも知れませんかね・・・笑)「冷・暗・静」 われの部屋ではクラシックもムリだし・・・

 皆さんも是非、素晴らしい古酒(熟成酒)を育ててみて下さい! われは3回ほど仕込みましたが「全てそれなりの結果を得る事が出来て」います今も二左右衛門は、瓶底に澱色は薄い琥珀色に化け始めています勿論今日は眺めただけで元の箇所に収めます。後2年は開けないつもりです、途中また1本だけ何か仕込みましょう如何にもぐうたらな奴の趣味だな〜と自分でも思いますでも、われの教えを守って計画的にやっている後輩はなんか色気起こしているみたいです?これは自分で楽しむ程度の「楽しみ」なんですけどね〜?!


◎.この上なしの難しさを乗り越えた 火入れの終わっている一般純米酒 瓶詰めものを購入して自分で古酒を造れるのです。「低温通風良好な暗室で静かにお酒を眠らせる」だけ、好きなだけ時間を掛けるだけ、です。 必要な、難しいステップは先人達の知恵を借りればよい、秘密は要らないでしょうこれからも美味しいお酒をみんなが頂くためには そして過去の歴史の中へこんな大切な(食)文化を置き忘れないためにもお酒の味わい方の行程に自分も応分の関わりを持った上でその味心ゆくまで「賞味」して頂きたいものですもちろんこれまで通り「フルコースプロにお任せも良い」でしょう。(keniti3545)



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(keniti3645)の ご紹介特記・覚えなど
だるま酒蔵さん論文の中でも詳しい説明がありましたが、下記丸河屋さんの豆知識のまとめも「ユニークさ・わかりやすい説明となっております」ので参考にさせて頂きました


丸河屋酒店
http://www.marukawaya.com/index.html

店主一言
 酒屋という家業を継ぎ、酒屋の酒知らずの青年が、ある日突然日本酒に目覚めました。静岡県工業試験場の河村伝兵衛先生の門を叩いたのが切っ掛けで、日本酒の旅路が始まりましたそれから販売はもちろんのこと、醸造から農業まで数多くの方達にお世話になりました。この意味を込めまして、ページタイトルに「酒縁に感謝」と付けさせていただきました商売では「物・金・人」と大事なものがありますが、当店は「人と人」を原点に最重要と考え、努めていきます。実店舗もオンラインも隔たりなくしっかりやります


(豆知識 日落ち)
http://www.marukawaya.com/mamechishiki/mamechishiki33.html


日本酒の火落ち

日本酒の火落ちって何?

 日本酒の醗酵はタンクに蓋をしていない開放醗酵である。麹の酵素が蒸し米を糖化し、糖化されたものを酵母が食べてアルコールと炭酸ガスに変える。開放醗酵であるが故に、目には見えない雑菌が侵入してくる。雑菌の繁殖を抑えるために、もろみには乳酸とアルコールがある

 醗酵を終えると酒粕清酒に分けられる。この時点では清酒の中には雑菌もいる可能性が高い生酒だ。そこで、瓶に生の状態のまま入れてから火入れ殺菌をする。雑菌も酵母も死滅し、麹の酵素力も失活する

 ところが火入れ殺菌をしない生酒は商品の瓶ごとに差はあるが、雑菌が混入している場合がある。雑菌の中には乳酸下にもアルコール下にも強いものもあり、これがお酒に入っていると、繁殖する恐れがある。だから生酒は要冷蔵である。精密なフィルターなどで濾過をして、雑菌を処理しても、入れる瓶の中の空気や瓶自体に雑菌が入っている恐れがある

 日本酒のように乳酸があり、アルコールもあってもそれに対して強いものもあり、この菌を火落ち菌と呼ぶ。火落ち菌は乳酸菌の一種と考えられている

 醗酵中にこのような雑菌にもろみが侵され、目的としたお酒とならないことがある。腐造である。これまでにも多くの蔵元が腐造に追い込まれて、経営のできなくなったケースがあった


火落ちしたお酒の味は?

左が正常、右が火落ち (写真はURL辛みに行って下さい)

 せっかく醗酵により出来上った芳しい日本酒。これが火落ち菌に侵されてしまうとどのようになってしまうのか。

 外見上からも火落ちの有無はわかる。火落ちしてしまうと、透明だったお酒が白色混濁気味になる。生酒は時間がたつと白い塵のようなものが瓶底にたまることがある。オリが出たと表現される。うっすらとして山に初雪が降り雪化粧したような感じだ

 これに対して火落ちは同じ白い物質が瓶内に生じるが、うっすらと瓶底にたまるというよりは、瓶全体にクモの巣でも張ったように、瓶内の下ばかりでなく、上の方にも存在する。重力の関係で、最後はすべて瓶底にたまるのではあるが

 生酒におりが出る頃の味は美味しいと評価する方が多い。何の食物でも、状態の曲り角では香味が変化して、その変化を好む人もいるのは納得できる

 では火落ちした場合はどうであろう?

 世間一般では、とてもまずくて飲めたものではないという方もいれば、あれはあれで少しはいいと感じるという方や、樽に貯蔵された白ワイン風味が加わって旨いという方まである。事実は?

 この事実を御報告するために、このページを作った研究結果に基づいてしゃべるべきである。人聞きで評価すべきではない。一度だけの印象が総てではないこともある


火落ちをさせた

 実験用に生酒を3種類6本づつ18本用意。これらがどのようになるのかを3月から6月にかけて調べた

 5月の下旬、最高気温が25゜を越えた夏日。18本中、ある一種の6本が同時に白色混濁した。瓶の下の方を中心に白い物質が発見された。生酒のオリの可能性もあるので、しばらく様子をみた

 1週間し、白色混濁も進んできたので、味見をした。これがなんとも不味くて飲むにはしんどい私が味わいを判定するだけでは物足りないと思い、妻にも味見をしてもらった。妻には実験とは語らずに、ただ「美味しい?」「どう思う?」とだけ聞くようにした。妻も「何これ? 飲めないよ。」ともらした

 

 そしてその翌日にはもう一種類の6本が白色混濁した

 それも味見をしなければならない。最初の物とどのように違いがあるのかをチェックしなければならない

 恐る恐る味見をしたのだが、これが美味しいのである元々のお酒の良さが更にスケールアップされたようである。吟醸香のようなフルーティーさが生酒らしさと同居して増大している

 やはり私だけの判断ではいけないと思って、妻にも飲んでもらった。この時もお酒の内容に関しては秘密である

 妻も私と同じ意見で美味しいねと呟き、二人で瓶底3センチくらいを残して飲んでしまった。写真からもわかるように、かなり白色混濁していて、オリではないことがわかる


 これはどういうことだ?  火落ちしても美味しいのとまずいのとがあるではないか?

 これだけでは判断ができないので、二度火入れされた新しいお酒を2本用意し、上の火落ちした2つのお酒をそれぞれに加えて、火落ちさせることにした


 数ミリづつ加えただけなので、2本ともまだ火落ちしていない透明なままであった

 二日して変化が現れた。左は火落ちしたのに美味しいと感じたものを加えた物(Aとする)で、右はまずくて飲めない火落ちのお酒を加えた物(Bとする)だ

 Aは白色混濁がはっきりした。明らかに火落ちした。元々のお酒よりも数ミリ加えた火落ちのお酒の香味に支配されている。まるで数ミリ入れたお酒のようになってしまった。これはこれで旨いお酒である

 Bは外見上では、火落ちしていないようである。しかし味見をしたら、数ミリ加えたまずくなった火落ちしたお酒の香味に近い味わいになっている。飲むにはしんどいくらいの味である土の匂いがする。サッシのレールにたまった黒い泥のようでもあるし、エアコンのフィルターの汚れのような匂いでもある

 きっと酸っぱいと思って飲んだが、酸っぱくはなく、苦かった。苦くてまずく、後味もお酒の辛さと火落ちした苦味がいっしょになり、嫌味として残ってしまう

 Aは美味しいので、ちょっぴり多くの量を飲んだ。そのせいで、写真の容量に違いがでている

 この2本の香味の変化を日を追うごとにみていた

 7月10日驚くべき結果が得られた。AもBも同じ香味に落ち着いている。これは前のお酒の香味の影響を受けていない、まったく別物のお酒となった少しの期間、樽貯蔵した白ワインに似ている。私は白ワインも好きなので、美味しいと感じた。このお酒をまたまた妻に味見させたところ、飲みやすいお酒じゃないと言う。私はこれは白ワインだよと、カマをかけたが、それには騙されず、日本酒でしょと返してきた

 香味から最初のAB2本の火落ちした生酒の火落ち菌は同一となる可能性が高い

 実は以前、メルシャンさんにお願いして火落ち劣化したサンプル酒を造ってもらったことがあるきき酒師の団体である日本酒サービス研究会の西関東局例会でみなさんに試飲してもらいました。100名くらいの参加者があり、その中からは火落ちしたお酒も悪くないねえ。これは好きなタイプだよといった声が多数ありましたこの時の評判のよかった火落ちしたお酒が再現できたわけです

 火落ちに関しては、自然に起こる火落ちをしたお酒は劣化する可能性がある。生酒はそれが顕著であり、時として美味にも受け取られるが、蔵元から出荷した時点の酒質とは別物になる

 ただし、火入れしたお酒を人工的に火落ちさせた場合は、木が様臭のする特別なお酒に変化する。これは嗜好品の枠内で捉えた場合は、悪いとも良いともいえない


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我々素人にはこの手順は追えませんが(設備も時間もありませんから)、それはその行程が理解出来ていればそれで良いのです。(keniti3545)

◎.この難しさを乗り越えた 火入れの終わっている「一般製品瓶詰めものを購入して自分で古酒を造れるのです」「低温・通風良好な・暗室で・静かにお酒を眠らせる」だけ、「好きなだけ時を掛ける」だけです。 必要な、難しいステップは先人達の知恵を借りればよい、秘密は要らないでしょうこれからも「美味しいお酒をみんなで頂くために」「そして過去の歴史の中へこんな大切な(食)文化を置き忘れないために」も「お酒の味わい方の行程に自分も応分の関わりを持った上でその味 賞味してみたいものとは思いませんか?! もちろんこれまで通りフルコースをプロにお任せ(それなりの対価を支払って)も良いでしょう。(keniti3545)

◎.今日は、iireiさんに贈る一編と言いながら何時も美味しい手作りのご馳走を 「ごちそう」して下さる女性陣の皆さんにも是非見て欲しいなんて欲も出た一編になってしまいました。 我慢強く見て頂いた皆さんには感謝です! (keniti3545)

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