「keniti3545」since73:2014.1月6日曇り-8℃「東日本大震災」「311フクシマ」1033日 今日の一題「”学ぶこと” ”教えを請う事” は何時からでも遅くない」

*朝トレ:肋が痛いこと、マネージャーに見透かされて朝トレ中止! でした、ごもっともです。


*「東日本大震災」「311フクシマ」1033日


*今日の一題”学ぶこと” ”教えを請う事” は何時からでも遅くはない」!


 東京新聞さんは、毎週日曜日に「週の初めに考える」掲載しており、われも日常の区切りの単位にさせてもらっている一事です。この節に相応しく暮れの29日から今日まで2日の休刊日をまたいで8日分の連載となっているが「われが選ばせて貰った忘れてはならない一等賞」は、昨4日の 「年のはじめに考える 福島への想い新たに」であった

この年の瀬、年頭は、例年にも増して心配事も多く東京新聞さんの連続、「考える」シリーズはまだなだ続くやも知れませんが今日までの「われの心に残る記事」として下記日付8日間の中から選ばせていただきました。(keniti3545)



年のはじめに考える「幸せの循環」創りたい(1月6日)

年のはじめに考える 憲法を守る道を行く(1月5日)

年のはじめに考える 福島への想い新たに(1月4日)

年のはじめに考える 障害を共に乗り越える(1月3日)

年のはじめに考える 人間中心の国づくりへ(1月1日)

晦日に考える 日本人らしさよ(12月31日)

年のおわりに考える 民主主義は深化したか(12月30日)

年のおわりに考える 国民生活支える企業に(12月29日)





東京新聞社】2014年1月4日


年のはじめに考える 福島への想い新たに


 時間を押し戻そうとするかのような北風が、年の瀬を駆け抜けました。三度目の年頭。もう一度、心に深く刻まなければなりません。福島を忘れない

 オランダの首都アムステルダムの街を歩くと、三つ並んだ十字の印を至る所で見かけます

 赤い地の真ん中に、黒っぽい横線が一本、その上に白い十字が横に三つ並ぶのは市の旗です

 そして、二頭のライオンに挟まれて、十字が縦に三つ並ぶのが市の紋章です

十文字が意味するもの 

三つの十字の意味はと言えば、その昔、街を襲った三つの災い洪水火災感染症表しているそうです

 起こりうる災いの怖さを子々孫々まで語り継ぎ、常に備えを怠ることがないように、あえて十字を掲げています

 江戸時代からオランダに多くを学び、近代化の礎にしたこの国も、災厄を歴史に刻む方法までは、教わらなかったと言うのだろうか。首都東京の中心が、忘却の波に沈み始めているようです

 福島の事故現場は収束に向かうどころか、混迷を深めています

 爆発を免れた4号機では、傷ついていない核燃料の取り出し作業が始まりました

 しかし、1〜3号機から溶け出した燃料は所在さえつかめません。原子炉格納容器の外に溶け落ちた恐れもある。無事故でも一基百年といわれる廃炉、解体への道は、緒に就いたとも言い難い

 汚染水は年末年始もお構いなしに流れ出ています

 熟練の作業員は、被ばく線量が限度に達して次々に現場を離れ、作業の質は低下する

 自治体に丸投げされた、有事の際の避難計画作りは一向に進みません。計画はできたとしても、目に見えない放射線からどこへ逃げれば安心なのか

 使用済み核燃料の捨て場所は、どこにも見つからないでしょう。リサイクルの計画も夢物語の域を出ていません

 十字、いやバツ印をいくつ付ければいいのでしょうか

 これだけ多くの災いの種を抱えているにもかかわらず、政府は前政権の「二〇三〇年代原発ゼロ」から一転、原発を「重要なベース電源」と位置付けました

 ベース電源とは、二十四時間、しかも安価に稼働させられる電源です震災前は、原発揚水発電以外の一般水力。そして石炭火力がそうでした

原発こそ不安定では

 電力需要時に足りない分を補うのが、ピーク電源と呼ばれるLNGや石油火力です

 原発は、出力調整が極めて難しく、一度運転を始めたら、二十四時間最大出力で、突っ走るしかありません

 今、国内に五十基ある全ての原発が、再び停止しています

 天候に左右されやすく、出力が不安定な風力や太陽光には、ベース電源の重責を担えないといわれています

 だとすれば、無限大の安全管理が必要な、扱いにくい原発こそ、最も不安定な電源なのだと考えなければなりません

 原発を動かさないと、LNGや石油火力の燃料費がかさみ、電力会社は年間三兆六千億円の負担増、百万キロワット級の原発一基を稼働させれば、温暖化の原因になる二酸化炭素(CO2)を、一年で0・5%減らせるとされています

 原発は、本当に割安なのか

 政府によれば、福島の賠償と除染、さらに廃炉や汚染水対策に、少なく見積もって約二十兆円の費用がかかります。

 東電の負担なら電気料金への転嫁、国が持つなら税金です結局つけは国民に回ります。どれだけお金を使っても、福島の人たちの暮らしや風景は、もう元へは戻せません

 現在十六基の原発が、原子力規制委員会に再稼働の申請を出しています。政権は今年を、再稼働の年にしたいのでしょう

 原発は金のかかる危険なものだということに、国民の多くはもう気づいているはずです

 温暖化対策ならば、再生エネルギーの普及の方が王道です。私たちは“太陽と風の年”をめざしましょう

フクシマを心の地図に

 ドイツでは、再生可能エネルギーへの転換が着々と進んでいます。総電力の約二割を賄い、温室効果ガスを一九九〇年比で二割以上減らしています

 市民自ら電力会社を設立し、再生可能エネルギーでつくった電力だけを地域へ供給するという、エネルギー自治も進んでいます

 なぜでしょう

 スリーマイルとチェルノブイリとフクシマを、心の地図にしっかりと、刻みつけているからです


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