「71才の365日」3月15日(木)晴れ+1℃「東日本大震災」371日

*朝トレ:8時〜9時 いいな〜最高の気分

「+」の温度でも風が冷たい、でもこの我れのアバウトな日記で振り返ってみても確実に三寒四温の手順を踏んでまどろっこしいが「春は着実に近づいて来てる」。

 今日も、大木戸橋を渡り、かん養林裾野のS字カーブを切り、ゆっくり走ってドームリンクの駐車場(これが今のmyコース)へ着く。途中目に入るなじみの風景、一つは足元の「霜柱」極寒時には此処でも見られませんが、「今見る霜柱」都会の人はお目に掛かれないでしょう。文字で書けば「氷柱」言葉で言い表すのも難しいんですが、「鋭角な4角4面透明度の高い氷柱」なんです。「霜」という字は当てはまりません。

 もう一つは家から見た男体山、家を出るときは中腹から上は吹雪いている様子、我れの周囲にもうっすらと粉雪が舞う。風花と呼ぶにはもう少し確りしている形状だ。この情景、我れの「朝トレ」が佳境に入る頃は、きれいに晴れ上がり薙ぎの真白い雪が眩しく光っている男体山が全容を現す。相変わらずの”海坊主”頭は変わらないが・・・。

 駐車場の一角にはこれもいつものように数台の車が止まっていて、ドーム内からは「パック」がゴールポストに当たる金属音、フェンスにはじき返される鈍い音が聞こえてくる。「至福の1時間」前頭葉からのテロップも廻らず、中級のメニュー消化でした。

 ところが、今日はもう一つ気になることがあった。我れの1時間の中で、駐車場出入り口に止まっている大型ダンプが2回入れ替わった。荷台に囲いが付いている。リンク東側に位置する品川林間学園の坂道へ出入り時に入れ替わるのだ。朝トレ終了後、ドームリンク敷地の金網越しに覗いてみた、林間学園敷地を。そうだったのか!? 

 園庭にバックホーが入って地面を削り取っている。「除染」作業だ! 雪かき済みの地面を削り取っている。林間学園は四月から子供達を迎える準備をしているのだろう。そして、「除染」の必要があるのだ!? 地元の小学校も雪解けには校庭を子供達が走り回るはず、しかも我が「栃木県も国の除染対象県」の一つだ。 フクシマの子供達はどうしているのだろう? 「親御さん達の心痛は如何ほどか!?」 我れの至福の時間も終わっってしまった。



*「東日本大震災」371日


今日の一題 「後始末も出来ないのに再稼働は無いだろう」!!

日経ビジネス2012年1月30日号特集『原発の後始末』の内容を再録


先延ばしは許されない


米国・英国

「処分推進は核不拡散のため」

 最終処分場の建設は、原発から出るゴミの処分問題だけではなく、核不拡散の視点からも重要性が増している。新興国を中心に世界中で原発建設計画が広がる中で、核兵器の材料となるプルトニウムを1%含む使用済み燃料の増加は、核不拡散政策に深刻な問題を投げかけている。

 104基の原発が稼働中の世界最大の原子力国家である米国では、核燃料サイクル計画を1976年に撤回して以来、燃料は使い捨てだ。しかし、この捨て場所がまだ決まっていない。各原発施設には行き場を失った使用済み燃料が積み上がっている。その量は6万5000トン。サッカー場に敷き詰めれば高さ6メートル以上、日本にある使用済み燃料の4倍近くの量に相当する。新規原発を造らなくても、2050年までに15万トンに達する。

 1980年代に処分場建設を急いだ政府は、ネバダ州ユッカマウンテンを唯一の候補地に指定した。だが、地元の反発を招いて計画は迷走し、2009年にバラク・オバマ政権が建設申請を取り下げて計画は白紙に戻った。

 オバマ政権は、使用済み燃料の処分戦略を練り直すため、諮問機関「ブルーリボン委員会」を設立している。同委員会は、今年1月29日までに最終報告書を発表するが、昨年7月に公表した草案では、「米国の核廃棄物処分計画は袋小路にはまった。新戦略が必要だ」と言い切った。

 委員会はまず、フィンランドなどの事例に倣い、合意形成を重視した候補地選びを提言している。だが、目を引くのは、処分場計画の失敗が、核不拡散政策で米国が取り得る選択肢を狭めたという問題意識だ。処分場を造れば、核兵器保有国のリーダーとして模範を示せるだけではない。燃料を原発保有国にリースして使用後に米国が引き取ることで、使用済み燃料が核兵器開発に利用されるリスクも抑えられる。リース燃料を買った国は核のゴミ問題に悩む必要がなくなり、米国の原発輸出の追い風にもなる。

 使用済み燃料に加えて、再処理で取り出したプルトニウムの処理に悩む国もある。それが英国だ。

 昨年8月、ある原子力施設の閉鎖が発表された。英西部セラフィールドにあるMOX燃料工場だ。MOX燃料は、ウランとプルトニウムの混合燃料。燃やしたプルトニウムより多くのプルトニウムを生み出す高速増殖炉用の燃料として開発されたが、最近は一般的な軽水炉原発で利用されてきた。

 英国がセラフィールドMOX燃料工場の閉鎖を決めたのは、福島第1原発事故の影響で、当てにしていた日本からの需要が期待できなくなったからだ。この工場は生産性が極めて低く、技術的な問題も抱えていた。

 かつて、夢の技術と言われた高速増殖炉は、1990年代に原発大国の米国やフランスでも頓挫するなど、その多くが見直されている。50年代から、世界に先駆けて核燃料サイクルに取り組んできた英国も、高速増殖炉の運転を94年に中止した。

← (画像のクリックで拡大表示) 現在、英国に残っている使い道のないプルトニウムの量は112トン。米ランド研究所によれば、使用済み燃料から分離したプルトニウムが7キログラムあれば、初歩的な原爆を数日から数週間で作れるという。英国のプルトニウムは、原爆1万6000発分に相当する。

 政府は昨年12月、プルトニウムの処分方法に関する考えを公表した。これによれば、プルトニウムを安全に捨てる技術は確立しておらず、MOX燃料にして原発で燃やす以外に有効な手段がない。プルトニウムを“捨てる”ためだけに、30億ポンド(約3600億円)を超える費用を投じて新たなMOX燃料工場を造るというのは、皮肉としか言いようがない。しかも、これで万事解決ではなく、MOX燃料にできない一部のプルトニウムや使用済みのMOX燃料は、将来、どこかの時点で結局は地層処分することになる。

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 これまで見てきた各国が抱える核のゴミの処分問題は、原発の後始末がいかに難しいかを物語る。福島第1原発事故の処理が必要な日本はなおさらだ。地層処分に詳しい神奈川工科大学の藤村陽教授は、「欧米で政治的に決めた候補地が相次ぎ白紙になった教訓に学ぶ点は多い」と話す。 

核のゴミは、いつかは必ず、捨てなければならない。東日本大震災の瓦礫の処分を進めるためにも、放射性廃棄物の処分戦略を総合的に再構築すべきだろう。もはや、議論の先延ばしは許されない。これまで原発が生み出す電力の恩恵にあずかってきたのは、私たち自身なのだから。

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「プラス1」福島第一原発事故から1年を迎えて武田邦彦


この1年。私がもっとも衝撃を受けたのは、私が人生を送ってきたこの日本、それは「自分の力に応じて一所懸命に生き、それで満足する」という人たちの世界ではなく、「ウソをついても、人を犠牲にしても、自分だけが得することだけで頭がいっぱいの人たち」の中にいることが判ったことです。

その中でももっとも衝撃的だったのが、福島の子供たちの外部被曝限度1年20ミリと、給食のセシウムだけで1年5ミリを大人や教育関係者が受け入れたことでした。私たち放射線を扱う専門家はこれまでどんなように考えてきたか、読者からいただいた次の文章によく示されています。

「もう30年ほど前になりますが、学生の頃、電気泳動でDNAを分析するため放射性ヨウ素を使っていました。この実験をする部屋は、禁煙で飲食物持ち込み禁止。入室時、割烹着のようなガウンを着て、被爆量を記録するバッジを付け、靴には使い捨てのカバーをかけ、使い捨ての手袋と頭のカバーをして実験していました。また、実験終了時には、ガイガーカウンター放射能汚染された場所が無いかを確認してから退出していました。」

電気泳動で使うヨウ素原発事故で子供たちが接した量の1万分の1にもなりません。放射性物質をこのように取り扱うことをきびしく「強制」していた指導者が、事故後、豹変したのです。

電力の放射線作業員は1年に20ミリの許可をもらっていながら、1年1ミリに自主規制していたのに、子供の20ミリには黙っていました。いったい、日本の大人はどうしたのでしょうか? 震災で「立派だ」と言われる日本人とあまりにも違います。

第二に、「日本人は自分が有利になるように情報を操作するのが当たり前」という人ばかりで、多くの人は善意で意識せずにそうなっていて、私も「自分に有利な情報を使っている」と信じていることです。

つまり、いまの日本人は「事実をありのまま受け入れ、意見はその後」というのではなく、「利害が先にあって、事実を自分に有利なように選択する」と言うのが「常識」なのです。だから「武田は都合の良いデータを採用しているはずだ。そうでなければ子供だ」と言われます.

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この二つが強烈な印象として残りました。子供のことを考えれば1年20ミリというのは考えられないのですが、それを発言している人の利害(子供はどうなってもよいが、その人にとっては1年20ミリが有利)ということなら理解できるからです.

先日、テレビに出演していて信じられないことが起こりました。まず、私が言うデータは「武田に有利なものを選んでいる」という前提で話を聞いているのです.私はなにかその番組では話す必要が無いように思いました。でも、出演者全員が「武田の話すことは武田が有利になること」と思っているので、議論にならないのです。

また、私があるデータを紹介しますと、それを無理矢理、その人に有利になるようにこじつけるということもありました。反原発だからこういう、原発推進だからああ言うというのが当然だと多くの人が思っているのです.

その意味では絶望の1年という感じでした。原発の問題、被曝の危険はあるいは回避できるかも知れません。でも、「自分の利害を第一にするのが正しい」という道徳を帰るのは無理のようにも思います.拝金主義が徹底していますから、誠実さ、誠意というものはすでに無くなっているような感じがします.

平成24年3月14日)武田邦彦

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◎後始末の出来ない「原発事故」政府は、今後の「シミュレーションなど」何も持てないのが現状なんでしょうね。とにかく第二の原発事故を起こさないことが一番大切なことです。 最近の大きな地震の「頻発」を見てもこの国に原発は無用です。 (keniti3545)