「71才の365日」11月30日(水)曇り4.5℃「東日本大震災」265 日

*朝トレ:5時30分〜6時30分

今日も生暖かい玄関4.5℃、フィールドは枯れ芝(雑草)に霜も無し、露もなし、ふわふわのじゅうたん上を行くようだ。コースへ入ると様子は一変する。我れが毎日踏み固め、他の「散歩屋さん」も何人さんか利用するので、二本の筋道に地面が覗く、或いはまるまるむき出しの地面、雪や霜が降りるととぱかぱかと音が響く。もう間もなくでしょう。

 今は男体山も、遠く那須連山も雪は消えているが明日からは12月、12月の雪はしぶとい。いつの雪が根雪になるか?そうそう、今年はスタットレスタイヤを履き替える予約が明日だ。明日も雑用幾つか重なるな〜。ぼやくとテロップが回り出すので気を入れて! 10本(歩行)15本の走、やっと4km でBクラスメニュー最近は5km 超えたことがない。

 これってありかな? 冬季仕様につきということで。だってさ、目的を8割方クリヤーすれば良しとしないと「やーめた」となったらどうする? 脅しかよ? ま、聞いてよ、跳んで跳ねて、ストレッチ、血流上げて・心拍数上げて・脈拍上げて・筋肉強化・絶対に走を外さない=両足を一瞬ずつでも宙に浮かし「(瞬時の)宇宙人」になる目的も果たしている。

 筋力の維持、肺活量の維持、その他諸々少しずつ衰えるよってかい? いいじゃないか、気分が乗ったとき(+α)やってるよ、毎日と言う大義名分外してないよ! 「こっちの大枠崩さずの方が大切だよね! 冬場は(これから)もっと凄い荒行による効果が期待出来るんですよ! 誰に言ってるの?、誰が聞いてるの?

 ま、言わせてよ、これからの季節この時間に「走る」と言うことは、「呼吸器官」と「肺の内壁」の「寒風摩擦」をすることになるんです。この荒行は、若いときにその苦行の経験のない人は、出来ません。スポーツ系の人の特権です。 でも、これは「医者に言ったらお目玉を頂く」ことになるかも知れませんので、我れ以外の人には勧めません。

 なんだか今日はアバウトなテロップが廻るときよりひどいおしゃべりをしました。カラスが倉井さん家の庭から見送ってくれたけど、帰路、家まで行き会い人無しでした。



*お袋とデイトしてきました、この前のスナップ写真が評判良くて今日も9人の皆さん全員の写真を撮ってコメント付けてアウトプットしました次回デートの時お渡し出来るように仕上げました。





*「東日本大震災」265日

 東北の現状は復旧もおぼつかない局面が限りなくあるが、10の力の内1でも2でも、その局面によっては例え0.1とかの数値であっても我々は将来を見つめなければならない義務があると思う。 子孫に残せる生活の糧を得る手段を模索していかなければならない義務が。 国が悪い、目利きの社長が居ないと嘆く科学者も褒められないが、国民の目も心も狭義な思いばかりに陥ってはならないと思う。今日紹介のこの記事も、我れの狭義な備忘録に留め置くだけの題材ではないと思うので内容は解説出来ないままですが、ここへ広げておきます。 (keniti3545)


今日の一題 

「政治の世界に[れば]、[たら]は要らない」が、「科学の世界は、此処から始まるのではないのか!」


太陽電池を東北の新たな基幹産業に」
「それを阻む日本企業のスピード不足」
(中野目 純一 、 峯村 創一  2011年11月30日) 


今年3月に東日本大震災が発生してから8カ月余りが過ぎた。津波で甚大な被害を受けた岩手、宮城、福島の3県を擁する東北地方はどうすれば復興できるのか。誰もが確たる青写真を描けずにいる中、半導体製造技術の世界的権威である大見忠弘東北大学名誉教授は、「太陽電池産業が東北の新たな基幹産業になる」と喝破する。

 それを可能にするのが、大見教授が中心になり30年にわたって開発してきた半導体製造装置だ。これが完成すれば、世界のエネルギー地図を塗り替えるほどのインパクトを持つという。

 大見教授は、1980年代に日本勢に押されて業績不振に陥っていた米インテルのデバイスの性能と生産性を劇的に向上させ、同社の飛躍に貢献したことで知られる。その研究内容には、国内だけでなく海外の企業も熱い視線を送っている。

未曾有の震災に対して、我々東北大学ができることは、新しい技術を開発して産業を興し、そこで利益を生み出して地域を潤すことである。

 新たな産業が勃興すれば、世界中の優秀な頭脳と資本も集まってくる。さらに新産業によって生み出された利益が新たな技術開発に投じられれば、次の産業の創出につながるという好循環も生まれる。

 このようなサイクルをここ東北の地に生み出す起爆剤となるのが、太陽電池産業だと私は考えている。

 現在、原子力発電に代わる自然エネルギーを求める声が高まり、その本命として太陽光発電に大きな注目が集まっている。しかし、残念ながら現在の技術では、「太陽電池が発電するエネルギー」よりも、「太陽電池の製造に使われるエネルギー」の方が圧倒的に大きい。太陽電池を使うことは、CO2(二酸化炭素)を削減するどころか、その増加をもたらしていると言っても過言ではない。

こう言えば、気の早い人は太陽電池に寄せる期待をしぼませてしまうだろう。しかし希望を捨てる必要はない。今まで述べてきたことは、「現在の技術レベル」での話であって、技術革新によって解決できる問題であるからだ。

太陽電池が真の産業に成長するための2つの課題
 太陽電池半導体の一種であり、半導体の生産のために開発した新しい製造技術は、太陽電池の製造にも応用することができる。

 すなわち、次の2つの課題をクリアすればよい。1つは、今よりも桁違いに「超高性能」で「超高生産性」である新方式の半導体製造装置を開発すること。もう1つは、その装置を使って、「高変換効率」の薄膜シリコン太陽電池を大量生産できるようにすることだ。技術革新によってこの2つの課題を解決できれば、圧倒的に安価で変換効率の高い太陽電池を生産し供給することが可能になる。

変換効率
 太陽電池に注がれた光エネルギーのうち、何%を電気エネルギーに変換できるかを表す数字。

薄膜シリコン
 現在の太陽電池は大きく「結晶型」と「薄膜型」の2つに分類できる。

 結晶シリコンを使う「結晶型」は、原料コストは高いものの、変換効率が高い。主流の多結晶シリコン型の変換効率(セル段階)は15〜18%だ。

 一方、「薄膜型」は、シリコンや化合物半導体などの原料をガラス基板に直接成膜して作る。変換効率は結晶型に比べて低いが、生産性の高い大量生産技術を確立できれば、製造コストを大幅に引き下げられる。


 変換効率の高い太陽電池を安価で大量に生産し供給できるようになれば、化石燃料を一滴も使わずに全世界の電力需要を賄うことも夢ではない。私の試算では、太陽電池の変換効率を(現在の主力である多結晶シリコン型の15〜18%から)30%に高めれば、世界で計8万平方キロメートルの面積(日本の国土の22.2%に相当)に設置するだけで、夢が夢でなくなる。

 我々が開発中である非結晶(アモルファス)シリコン(α-Si)と微結晶シリコン(μc-Si)を縦方向に重ねて電極で挟んだ「多層構造型」の太陽電池をもってすれば、変換効率30%の達成は可能である。さらに材料として必要なシリコンの量も、現在の年間産出量で賄える。


画像のクリックで拡大表示

この高変換効率の太陽電池が普及すれば、地球上の砂漠は海水の淡水化によって緑地に生まれ変わり、電気自動車が走る大都会は静かでクリーンな環境となる。世界の風景はまさに一変するだろう。

 構想から30年。ここに至るまでの道程は困難とその克服の繰り返しだった。世の中に存在しない部品を加工するために、工作機械の開発まで自分たちで手掛け、要素技術をすべて自前で作り上げてきた。このプロジェクトは今こそ30社を超える研究開発型企業が参画するまでに成長し、ようやく総仕上げの段階を迎えようとしている。


部品の加工機械や要素技術まで自前で開発
 
我々が太陽電池だけでなく、太陽電池の製造にも応用されている半導体製造装置の開発まで手掛けたのは、現在の半導体製造装置の性能が悪いうえにその生産性が極めて貧困で高価だからだ。例えば45ナノメートル世代のLSI(大規模集積回路)プラントを1カ所建設するのに、5000億〜1兆円という膨大な投資が必要となる。

 建設費が巨額に上る最大の要因は、膨大な数のチャンバ(内部で化学的な反応や物理的な反応を起こさせるために密封された容器)を設けなければならないからだ。

 LSIの製造には、約1000に及ぶ工程が必要となる。しかし、現在の製造装置は、1台のチャンバにつき1つのプロセスしか行うことができない。

従って、工程の数だけチャンバを用意し、チャンバからチャンバへ基板を何回も搬送しながら、基板の表面に層を形成していくことになる。これは太陽電池の製造でも同じだ。

 従来のチャンバが1プロセスに限られているのは、各プラズマのガスの種類とガスの圧力状態を一定に保たないとプラズマの空間的均一性が維持できないため、基板上のMOS(金属酸化膜半導体トランジスタのゲート絶縁膜が破壊されてしまうからだ。

 しかも、「まるで製粉器ではないか」と言われるほど、反応生成物の粉を大量に生成するため、何度も時間をかけてチャンバ内のクリーニングを行わなければならない。その都度、生産が止まってしまう。

 さらに、搬送も、直径30センチメートル程度のシリコン基板ならまだしも、大型ディスプレーや太陽電池の大きなガラス基板となると、取り回しが大変だ。

従って、工程の数だけチャンバを用意し、チャンバからチャンバへ基板を何回も搬送しながら、基板の表面に層を形成していくことになる。これは太陽電池の製造でも同じだ。

 従来のチャンバが1プロセスに限られているのは、各プラズマのガスの種類とガスの圧力状態を一定に保たないとプラズマの空間的均一性が維持できないため、基板上のMOS(金属酸化膜半導体トランジスタのゲート絶縁膜が破壊されてしまうからだ。

 しかも、「まるで製粉器ではないか」と言われるほど、反応生成物の粉を大量に生成するため、何度も時間をかけてチャンバ内のクリーニングを行わなければならない。その都度、生産が止まってしまう。

 さらに、搬送も、直径30センチメートル程度のシリコン基板ならまだしも、大型ディスプレーや太陽電池の大きなガラス基板となると、取り回しが大変だ。

 これほど生産性が低ければ、太陽電池は高価なものとなり、産業として成立し得ない。飛躍的な高効率化が必須である。

 そこで私は、1台のチャンバでガスの種類やプロセス条件を次々と切り替えることで複数のプロセスを行え、基板搬送の回数を劇的に低減できる製造装置の開発に取り組んできた。



新方式では、1つのチャンバ内でガスの種類を次々と切り替えながら、異なる薄膜の連続成膜、連続エッチングを行う。また、チャンバ内のガスの流れを乱流状態ではなく、均一でかつ層流状にコントロールして、チャンバ内で反応生成物が形成されず、チャンバ内表面や排気ダクトに反応生成物が全く吸着しないようにする。これによって半導体、ひいては太陽電池の生産効率を何十倍にも向上させることが可能となる。

 この新方式の製造装置を実現するために、我々は30年間、膨大な量の要素技術を開発してきた。

 その1つが、排気性能の極めて高い不等傾斜角・不等ピッチのスクリュー構造のポンプだ。数百分の1気圧から数10万分の1気圧の圧力状態でガスを排気できる高性能ポンプは、これまでこの世に存在しなかった。

この特殊な形状の不等傾斜角・不等ピッチのスクリューは加工が難しく、1993年に理論を確立してから、それを形にして性能を実証するまでに4年かかっている。最近、ようやく1個のスクリューを削り出すのに15時間で済むようになった。間もなく10時間以内で削れるようになるが、ここまで加工時間を短縮させてようやく実用レベルに達する。結局、ポンプの開発を終えるまでに、22年の月日が流れた。

 チャンバ内に均一で層流状のガスを流すためのシャワープレートには、ガスの吹き出し穴内部で異常放電が起こらないように、吹き出し穴の直径は0.1ミリメートル程度に小さくしなければならず、チャンバ内にガスを吹き出す流速を毎秒数メートル程度に抑える必要がある。そのため、ガスの吹き出し穴の数を徹底的に多くしなければならない。

 具体的には、1平方センチメートル当たり1000個程度の吹き出し穴が必要となる。直径30センチメートルのシリコン基板用の半導体製造装置では、1台のチャンバで約100万個、基板サイズが1.2メートル×1.65メートルの太陽電池、2.88メートル×3.08メートルの大型ディスプレーではそれぞれ約3000万個、1億2000万個の吹き出し穴が必要となる。

 そのために自分たちの手で新たなプレス加工技術を開発した。その結果、職人の手では半年から数年はかかる工程が、数時間で行えるようになり、産業化が可能となった。


研究者のゴールは論文を書くことではない

 「エレクトロニクスの研究者だから専門外」と手をこまねいていては、一歩も先へ進めない。我々は、論文を書くためではなく、開発した技術や装置を実用化することを絶対のゴールとして研究を行っている。それによって社会の発展に貢献することが、これまで社会に育てていただいた研究者としての責務と考えるからだ。

 新しい製造装置の開発と併せて、半導体そのものの性能も飛躍的に向上させる必要がある。

  
大見 忠弘(おおみ・ただひろ)氏1939年生まれ。66年東京工業大学大学院博士課程修了、同大学工学部電子工学科助手。東北大学工学部教授、同大学大学院工学研究科教授などを経て、2002年同大学名誉教授。2011年4月から同大学未
来科学共同研究センター未来情報産業研究館館長(写真:尾苗 清)


 インテル製のCPU(中央演算処理装置)の進化の歴史を見ると、2005年までは動作速度が順調に伸びてきたが、2005年以降は、完全に進歩が止まっている。

 その原因は、デバイス及び銅配線の行き過ぎた微細化である。微細化を40ナノメートル以下まで進めると、銅配線中の電子の平均自由行程より細くなってしまうため、抵抗が非常に大きくなって電流が流れにくくなってしまう。それにもかかわらず、彼らは32ナノ、22ナノ、16ナノ、11ナノ、7ナノ、5ナノ、3.5ナノ、1.8ナノと微細化にこだわり続けてきた。 私は、微細化は45ナノメートル程度にとどめ、それ以上は3次元立体構造へ集積していくべきだと考えている。また、「シリコンは限界」と決めつけ、化合物半導体ゲルマニウムといった別の材料に走るのも間違いだ。超高速の集積回路が作れるのはシリコンだけである。シリコンが限界に来ているのではなく、シリコン結晶の全性能を、人類がまだ引き出しきっていないのである。

そこで我々は、学問に基づいた本物の産業技術の創出によって、「超高性能バランスドCMOS(相補性金属酸化膜半導体)」や「回路設計の超短時間化」「フォトマスク製造の超短時間化と超低価格化」を達成しつつある。

 その先に目指している最終目的は、「フルCMOSシステムLSI」を“本物の産業”に育てることだ。システムLSIとは、ソフトウェアがチップの中に全部組み込まれているLSIである。

これを実現できれば、現在のインテル製の汎用マイクロプロセッサーをソフトウェアで駆動するシステムに比べて、数千倍、数万倍もの性能向上が期待できる。

 また、電力消費量を低減することも可能だ。2010年代の北米大陸においては、情報通信機器の電力消費量が全電力消費量の50%以上を占めているとも言われる。

 もし、同一性能のシステムで良ければ、フルCMOSのシステムLSIを活用することによって、その電力消費量を数百分の1、数千分の1にまで劇的に減らすことができ、省エネルギーにも大きく貢献できるだろう。産業界に与えるインパクトは計りしれない。

 先述のように、ここ東北大学を中心にして、さまざまな技術的特色を持った企業が連携し、プロジェクトの実現に動いている。

装置全体のシステムを担うのが、我々東北大学と、東京エレクトロンである。そこに装置のための各種素材・材料メーカー、その加工を担当する企業、表面処理を担当する企業、各種部材・部品を担当する企業、計測と制御を担当する企業など代表的な会社だけでも30社を超える企業に参画していただいている。


(出所:東北大学 大見研究室)
画像のクリックで拡大表示

 大企業もあれば、売り上げ規模は小さくとも独自技術を有する中小企業もある。その1社でも欠けると、産業化させることはできない。これらの企業群がともに手を携え、超高性能製造装置産業による新しいビジネスモデルの創出を目指している。

新しいものの価値を見抜く経営者がいない 

私は、技術力の点では、日本は現在も世界のトップクラスにあると考えている。しかし、かつてのソニー井深大氏、盛田昭夫氏のように、新しいものが出てきた時に、その価値を見抜いて、世界のどこよりも早く決断して活用することができる経営者がいない。

 実際、新技術開発の成果を記したプレスリリースを打つと分かる。韓国のサムスン電子や台湾の半導体受託製造世界最大手のTSMCは次の日に重役が飛んできて、その場で何台入れてほしいと決断する。しかし、日本の企業にはそのようなスピードも決断力もない。

 ここ20年間、日本のエレクトロニクス産業が停滞し続けている原因は、こうした先見性を持ち、果敢に挑戦する経営者の不在にある。また、企業同士の連携も、経営者の了見の狭さから、うまく進まないことが多い。

 そんな中で、これだけ多くの企業の参画を得て、超高性能な半導体製造装置の実用化に向けた体制が出来上がったことは、誠に喜ばしく心強い。東北の地は、半導体太陽電池産業が集積する世界的な拠点として、不死鳥の如くよみがえるポテンシャルを秘めている。

 資源のない日本にとって、1億2800万人の国民が飢えることなく豊かに暮らしていく道は「産業立国」しかない。このプロジェクトは、東北一地方のみならず、日本全体にとって大きな福音であり、半導体製造分野の研究者として全身全霊をかけて取り組んでいきたい。