「71才の365日」8月28日(日)曇り19℃「東日本大震災」171日

*朝トレ:6時20分〜7時30分
家を出る時には、何時の間にウインドーブレーカーの上衣を付ける様になった。階段上がったフィールドでは、ススキの穂先、地表の露草から露玉の攻撃だ。これだ、この上半身への露玉攻撃防御のために上衣羽織ってるんだ、無意識に。 相変わらず、日差しが強くなるまでは白い羽のトンボが飛んでいる、細かい露玉羽にいっぱい、重そうに低く飛んでいる。

コースへ入ってから電線仰いだ、居る、いる昨日は最後まで姿見せなかったカラスのつがい。2本目と3本目の電線に40、50センチメートル離れて段違いに止まって居る。「お早う!」挨拶交わすと待っていたかの様に、早々に1羽が飛び立った。上り勾配に毎回見えるのだが、今日は「一人飛び立ち」の回数が多いみたい。そして、段違い(線違い)に止まっているので良く確認できたが、飛び立つのは交互ではなく同じ「者」が出入りしているようだ。餌を捕るなら交互が当たり前かと思ったりしたが、どうなのか? 勿論「二人一緒」に倉井さん家の庭でお食事の図を見ることもある。とにかくこの「ご夫婦立ち居振る舞いは優雅なものだ」、慌てる姿など殆ど見ない。最近、トンビが来て追い回しっこもしないし・・・。

メニューーは並、12本の走入り、ストレッチ少々多め。青空2割の「晴れ」には届かないが、少しでも陽が射すと気持ちが良い。 日が射してくると1/4 円状のドーム屋根(繁茂木の葉)から露玉が落ちてくる。我れの黒いキャップをぽつんぽつんと、ブレーカー脱いだ二の腕へはスーッと細い筋が流れる。少々汗ばんだ体にはこれまた気持ちよい!脇の林の鳴き声が最近聞こえずは住み替えか? 今日もいい汗かいて1日の始まりです。帰路行き会い人なし。




*「東日本大震災」171日

 今日の一題 (小出先生の文末に我れの思いも)
2011年8月25日(木)、小出裕章氏が毎日放送たね蒔きジャーナル」に出演しました。「話すテーマは、高い津波が来る可能性があることを東電と保安院は知っていたこと、除染のこと、放射性廃棄物の処理のこと」です。


小出裕章「(年間1ミリシーベルト以下を目安とする方針を固めたことは)あまりにもおそすぎた」 8/25(1)

(書き起こし前半)

千葉「では小出さん今日もよろしくお願い申し上げます」

小出「よろしくお願いします」

千葉「今日は毎日新聞論説委員の近藤伸二さんと一緒にお話を伺います」

近藤「よろしくお願い致しますー」

小出「よろしくお願いします」

千葉「まずー、こんな驚くべきニュースが伝えられてるんですけども。今回の東日本大震災での大津波は想定外とされてきましたが。東京電力は昨日、福 島第一原発で10メートルを超える津波が押し寄せる可能性があると、いう試算結果を3年も前にまとめていたことを明らかにしました。えーそして、あくまで も試算結果だから信用しがたい、ということで具体的な対策は何も取ってこなかったということなんですが。小出先生はこれを聞いてどう感じられますか?」

小出「うーん…、難しいですねえ。まあ彼らはもともと、天災でも人災でもほんとに、破局的な要因となるようなものはなるべく考えないようにしようと いうそういう姿勢で今日まで来ましたので。大きな津波、ありうるとしても出来れば無視してしまいたいと、いう考え方はずうーっとあったのだと思います」

千葉「この話にはもう1つありまして。」

小出「はい」

千葉「この試算結果は事故直前の3月7日に原子力安全・保安院に報告されていたということなんですけれども。保安院これまでそのことについて、公表していなかったんです」

小出「(笑)」

千葉「これについてはどう感じますか?」

小出「まあ…ありえるというか、いつものことなんだろうなあと思います」

千葉「ああ」

小出「はい」

千葉「いつものこと、ですか」

小出「はい」

千葉「更にですね、保安院は一昨年にも福島第一で津波が6メートルを超える可能性があるということを、東京電力から口頭で説明を受けていたことが合ったということなんですが。」

小出「はい」

千葉「担当の職員は対策の指示はだしていなかったという情報も伝わっています」

小出「はい」

千葉「これについてもどう思われますか?」

小出「えー、大きな津波が来るということはもちろんありうることとして皆さん了解していたわけで。えー保安院…の…直属というかその…アドバイス機 関である原子力安全基盤機構は、もう何年も前に、津波の高さごとに、えー、ブラックアウトになる確率までも計算して出していた、という事実もあります。そ れらをまあ自分たちにとっては都合が悪いということで、出来るならば無視してしまいたいと思いながらここまで来てしまった、のだと私は思います。」

千葉「じゃああの事故の直後は想定外と言って、今この時期になって、こういった事実を発表するということは、もうこの時期に発表しとかないとあとでバレると困るからということですかねえ?」

小出「うーん。まあそんなように私には思えますが」

千葉「…わかりました」

近藤「あ、あの小出先生」

小出「はい」

近藤「今政府がですね、あのー原子力、規制する新しい組織、これ、まあ環境省の中などにですね、この作ろうとしていますけれども。こういうこの保安 院とかですね、体質ですね。これはどうなんでしょう。新しい組織でまあ変えていただきたい、変えて欲しいんですけれども。そううまく行くもんなんでしょう か」

小出「えーもちろん、私も変えて欲しいとは願いますけれども。でも、いわゆる国というものが、えー、一番根本的な道として原子力を進めるのだと決めてしまうのであれば、えーそのなかで 出来る仕事は限られてしまっているわけで。いずれにしてもやるわけですね。」

近藤「そうですねえ」

小出「ですから、はい。えーやるためには最悪のものはやっぱり考えることはできないということは、過去にもずうっと続いてきたことですし。これからもやはりそういう事になるだろうと私は思います。」

千葉「ではあのー、国が根本的に原発というものを考え直すということがやっぱり必要なわけですね」

小出「そうです。えー本当に原子力なんてものに手を染めていいのかどうなのかというそこの根本的を問わないまま、えー原子力はとにかくやるんだけど安全を強化したいというようなやり方は私は駄目だと思います。」

千葉「はい、わかりましたー。それからこんなニュースも入ってきております。あのー政府の原子力災害対策本部は、福島第一原発周辺の今後の放射線量 を予測して原子力安全委員会に報告して認められたというニュースなんですけれども。それによりますと、原発周辺での田畑では除染をしなくても放射性物質は 雨に流されたりするから2年後に放射線量はおよそ4割減るよ、という試算を出しています。えーだから除染はそんなにしなくてもいいよと言いたいのかも知れ ませんけれども。これについて先生はどう受け止められますか?」(後半へ続く↓)


(書き起こし:後半)
小出裕章「高濃度の下水処理場汚泥などは石棺や地下バウンダリーの材料にすればよい」 8/25(2)

小出「えー除染はいずれにしても、できない、のです。えーしなくてもいい、というよりはもともとできません。田畑の土を剥がしてしまえば田畑は死ん でしまうわけですし、えー、森林などはもともと除染などは出来ません。ただし、放射性物質というのはそれぞれ寿命が、あります。現在、土壌を汚染してるの はセシウム137と134という、2つの放射性物質が中心になっていますが。そのうち134のほうはそれ自身の寿命は2年で半分になるという程度のもので すので。134に関してはもう2年経てば50%減るというそういうものなん、ですね。」

千葉「はい」

小出「はい。ただ、137のほうが半分に減るまで30年という時間があって、それがなかなか減らないと。えーまあ風雨で飛んでいく、汚染が拡散して いく、あるいは地面の下に染みこんでいって地表の放射線量が下がるという効果はありますけれども。ま、随分長い間汚染が続くだろうと考える以外にありま せん。ただし1番初めの2年間というのはセシウム134がそれなりに減ってくれますので、多分40%減るという国の試算は私はそれなりにあっていると思い ます。」

千葉「んー。でもあのー、雨や風によって広がっていくということが」

小出「そうですね」

千葉「あるということは汚染が広範囲に広がるということでもあるんですよね。」

小出「もちろんそうです。いずれにしてもあの、放射性物質は自分の寿命以外に はまったく減りませんので、えー、放射性物質の寿命以上に早く減ってるという事であれば、それがまた別の場所に移動してるということに過ぎません。」

千葉「ふうーん。ということはその場での放射線量が減ったからといって」

小出「はい」

千葉「安心ができるよってことでは全然ないですね」

小出「もちろん、なりませんし。えー国の方は当初2年間だけ言ったようですけれども、それ以降はもうほとんど減らないと思わないといけません。」

千葉「はあー。そうなんですか」

小出「はい」

千葉「じゃあもう変わらない状態が続いていくということ」

小出「はい。要するにセシウム134があの、初め当初2年間で減ってくれるだけなのであって、それ以降は137が中心になりますので、もうあとはほとんど減らないということになってしまいます。」

千葉「はあー。分かりました。えーまあそんな中ですね、政府は学校の子どもの屋外活動を制限する放射線量として決めていた年間20ミリシーベルトと いう基準がありましたですけれども。それを廃止して、年間1ミリシーベルト以下を目安とする方針を固めたというニュースが入ってきていますが。これについては先生、どうお考えになりますか?」

小出「えー、あまりにもおそすぎた、と。」

千葉「あー」

小出「おもいますし。どうも今言っているのは学校だけで1ミリシーベルトを許すというどうもそんなことらしいのですね。」

千葉「はい」

小出「でも私は子どもというものに関しては、学校と家庭と合わせて1ミリシーベルトになるように除染なりなんなりを考えなければいけないと思います」

千葉「生活で受ける放射線量を全てを合わせて1ミリシーベルト以下にならないと、いけないということですね」

小出「はい。せめて子どもに対してはそうすべきだと思います」

千葉「うーん。それから、えー、こちらなんですけれども。明日ですね、国会で放射能汚染に対応する、放射能汚染に対応する、特別措置法案が成立する 見通しなんですが。この法律では、国は責任をもって高濃度地域の除染をするとなっているんですけれども。除染で出る大量の汚染された土などの最終処分場が もう決まっていないまま、法案が通るということになっています。で、えー地元に仮置きするという方針が国にはあるようですけれども、反発が強くなっていまし て。国は福島県外に処分場を建設するというふうにしてますけども。おー、やはりこれは実現の可能性というのは難しいですよねえ」

小出「大変難しい問題だと思います。ただ、今私たちが汚染と呼んでいるものは、もともと東京電力福島第一原子力発電所の原子炉の中にあったもの、なのですね」

千葉「はい」

小出「東京電力のもの、なわけです」

千葉「はい」

小出「そんなもの、本当はまき散らしてはいけなかったのに東京電力が撒き散らした、わけです。ですから私はそれは東京電力に返すのが一番いいと思います。」

千葉「というと具体的にはどうします?」

小出「東京電力福島原子力発電所の敷地の中に戻すか、えー、まあ私の夢ですけれども、東京電力の本社にもってって欲しいと」

千葉「(笑)」

小出「思います。まあそれはできないのかも知れませんが」

千葉「はあー」

小出「ただもっとあのー、現実的なことを言えばですね。これから福島第一原子力発電所をなんらかのかたちで石棺とかですね、えー地下のバウンダリー とかいうのをつくらなければいけないわけですが。そういう構造物をつくるときにえー、例えば高濃度の、下水処理場の汚泥とかですね、瓦礫になっている一部 のコンクリートとか、そういうものはその材料に使うのが、いいんではないかと思います。」

千葉「これからチェルノブイリのような状況に福島第一原発をしていくなかでも、構造物の材料として、汚染されたものを集めて使うということですか」

小出「はい。いずれにしてもそこは墓場にする以外ありませんので、えー、それに使うのが、いいんでは、現実的にはいいんではないかと思います」

千葉「はあー。やっぱり他の地域に持って行って、そこで最終処分をするということは、もう今の状況ではかなり難しいですよねえ」

小出「ようするにきちんと管理、を、何十年何百年にもわたって続けなければいけないというそういう毒物ですので、全国にばらまいてしまうとやはり管理が出来なくなるおそれが強いと思います」

千葉「ふうーん。その管理自体もかなり長い間ずうーっと続けて管理をしなくちゃいけないということになるんですものね」

小出「そうです。少なくとも今、青森県六ヶ所村に埋め捨てにしている原子力発電所からの、低レベル放射性廃物とかいってるものは300年と言ってい ますので。えー今広がっている瓦礫等はそれを凌ぐほどの汚染物ですので、300年あるいはもっと長い間、管理ができないといけないと思います」

千葉「そのことを含めて国は早急に考えないといけないということですね」

小出「はい」

千葉「はい。小出先生どうもありがとうございました」

近藤「ありがとうございました」

小出「ありがとうございました」

千葉「京都大学原子炉実験所助教小出裕章さんにお話を聞きました」



*昨日(8月27日)二つのTV番組を見ました。一つは民主党代表選共同記者会見、二つ目は NHKスペシャル・「日本新生」徹底討論私たちのエネルギー! 

二つの番組共に、心から失望しました! 失望の内容は

代表選5人の候補者の記者会見:いつまで経っても選挙になると、親小沢対反小沢の構図になってしまうこと。エネルギー問題と原発問題は切り離せない問題であり、しかも国民の思いが脱原発への方向にあることは5人の候補者全員認識しているにも拘わらず、誰一人踏み込んだ発言がない。用意された設問に答える形式ではあったが、原発事故の後処理を抱えた今の代表候補者としては白々しい会見だ。

NHKスペシャルももっとひどい! エネルギー対策を討論するなら、先ず原発後処理に関する共通認識を持ち、更に現在の惨状を再認識した上でエネルギー対策などは議論するべきではないのか、特に国民の望む方向は70%もの高い比率で脱原発の思いを発信しているデータも提示されているのだ。その場で徹底討論されるのが、エネルギーのコスト比較、送電方法の難しさ、お国柄土壌の違い、自然環境の違い、 結局、自然エネルギー利用の難しさ等をとうとうと、しゃべくりあってる。 「国民のどこまでも総意に近い方向性の脱原発」をどうすれば実現出来るか、どんな段階踏めば1日も早く放射能の恐怖から逃れられるのか、こんな議論・討論が一つもない。 看板(タイトル)に偽りありの番組だったと言わざるを得ない!


*この二つの番組には、冒頭に 前出小出助教のインタビューを流して出席者の目を覚まさせてから各、会見・討論に臨んでほしいと思いました! (keniti3545)