「71才の365日」7月28日(木) 「東日本大震災」140日

*朝トレ:残念ながら大雨で中止としました。


*お袋見舞い 行ってきます。




*「東日本大震災


今日の一題

「生涯被曝量の上限100ミリシーベルト


[政府と電力の反撃に備えて(3) 食品の安全と放射線規制 (武田先生)]

2011年7月末、日本の食品安全委員会は、「生涯被曝量の上限を100ミリシーベルト」という考え方を出しました。

日本人の平均寿命は80歳程度ですから、正確に割ると1年に1.25ミリシーベルトになりますが、こういったものは、「長寿の人」を視野に入れておかなければならないので、100歳として、1年1ミリになります。

おおよそ、これまでの国際的な認識を再確認した形です。ちなみに、日本のお医者さんは高い被曝までOKという人が多く、ドイツ(規制値1年0.3ミリ)では慎重派が多いという特徴も頭に入れておく必要があるでしょう。

・・・・・・・・・

私はこの食品安全委員会の発表を評価しますが、若干の問題点があります。良い点も悪い点も含めて、考えてみましょう。

1) この100ミリシーベルトは、外部被曝内部被曝も含んでいるので、本来なら、同じ内閣府原子力安全委員会と一緒に協議するべきだったと思います。

2) 食品は「準強制的摂取」(もしどうしても食べたくなければ、食べないこともできないわけではない)というものですが、放射線のうち、外部被曝は「その土地に住んでいたら、強制的に被曝する」というものなので、基準も少し変わる必要がある。

3) 従来の食品安全の基準は「このぐらいなら大丈夫」ではなく、「いくらなんでもこのぐらいなら大丈夫」(動物実験の100分の1。体重キログラムあたり)としている。

4) 放射線被曝の1年1ミリも、ほぼ同じ基準で考えられていたが、現在は「放射線の専門家」と言われる人が「素人的」な発想で議論している。

 今から数10年前、食品添加物や農薬が心配された頃、「このぐらいなら大丈夫」という議論をして、不安をあおったので、「いくらなんでもこれぐらいなら大丈夫」という考え方に切り替えて、多くの人の信頼を得ました。

 たとえば、動物実験で100mgがギリギリということがわかった場合、まず、動物間の差などがあるので、10分の1にして、さらに人間の個体差や大人と子供などがあるので、さらに10分の1にして1mgと決めるというような感じです。

もちろん、それ以外にも人間のデータや、年齢によって細かく研究して補強していきます。

 実は、放射線被曝も原発事故までは同じ考えで、人間ではおよそ1年間5ミリシーベルト(労災適応限度)から20ミリシーベルト(職業被曝限度)程度が危険領域なので、一般公衆(赤ちゃんを含む)はその10分の1で、1年1ミリシーベルトというのは、このようなことからみても妥当でしょう。

 いずれにしても、「一歩前進」という感じです。今の食品の暫定基準値が、「内部被曝だけ」で「1年20ミリシーベルト」をもとにしているのからみると、とても良いことと思います。

 でも、さらに進んで、「なぜ1年1ミリなのか」というのを論理的にも社会が合意していく必要があります。

・でも、さらに進んで、「なぜ1年1ミリなのか」というのを論理的にも社会が合意していく必要があります。 (先生の立場表明は未だ要らないと思いますが?)

(平成23年7月27日 午前7時 執筆 武田邦彦)




(keniti3545)

*武田先生の、ま、「仕方無いところか」という気持ち、我れにも理解できそうです。先生の示してくれる数値は、高等な数式は解けない我れの様な人種にも、導かれたプロセスも感覚的に捉えることが出来るので聞いてる者が自分の体に「飲み込める」のだと思います。 例え、この段階でマジックを仕掛ける様な悪意があったとしても先生提唱の「アバウト」な考え方を身につけている多くの者をだますことは出来ません。 一見、失礼な物言いをしますが、これは或意味「信頼度の高さを表現する」言葉でもあります。何故なら、これまでの被爆防御のアドバイス等で先生は、一貫して現況が示す「数値」のプロセス・その危険度・そして防御策等を提示してきました。いずれも分かり易く、納得も出来ます。 ここで「数値」と「アバウト」さ、一見かけ離れた存在に思い兼ねませんが、しっかりした「計画(工程)」を立てるには緻密な計算(数値)が必要です。一方で計画の「実現(結果)」には幾多の枝分かれしたプロセスがありこれら全てにもデータは存在します。そしてこのデータが形成されるまでのプロセスもまた、存在する。この各々のプロセスと結果を、更に「読み砕いた数値データ」を元に説明してくれるのが武田先生の手法であると思います。この課程には、高度な数式、緻密な計算だけに拘らず、時には=局面によっては、アバウト思考も取り入れた(「ベクトルと大枠を」逸脱しない範囲で)説明が必要なのでしょう。




*先生のブログから、チョット外れますが昨日の 「NHK TV番組19時30分〜」「クローズアップ現代」を見ました。

[数学ブームの謎を探る・大人が「ハマ」る理由] 

学生時代に「数学」の授業、その他に挫折した人が今数学に再チャレンジ歴史上の難問を解き快感を味わう人、学生時代に投げ出した数式に向かいコツコツと何十時間も掛けた挑戦の末溜飲を下ろした人。目的を達成できた原因は、 「焦ることなく費やせる時間・大人になって持てたアバウト思考(ここは、我れのアレンジっぽいですが表現が違うだけだと思います)」 この二点が大きなポイントだと思いました。 この番組が、先生の説法と「ダブり」大変興味深く見ていました。 


NHKの番組: 難問ををいくつかの簡単な方法に分解して考える→導き出した答えを最後に組み合わせる。 


・先生の説明: 基本の数値を軸に各局面の細い数式は提示のみにして「最終の+算のみ」としながらも、方向と枠を外さない答えを導き出して提示する。 検閲の目は「大人に成った人」の「アバウト思考」があれば提示された結果の正誤性を危ぶむことは無いでしょう。 (keniti3545)