「72才の日記ー13」4月29日(日)晴れ11℃「東日本大震災」416日

*朝トレ:6時30分〜7時30分 

体の切れ戻らず。それでも、走無しの1時間はBクラスメニュー完。遠目の那須連山は残雪が極少、我れの視力ぎりぎりで確認。ついこの間まで、新雪のお化粧直しを何回か繰り返していたのにな〜。 この山里に桜咲くも道理か。 

大谷川原対岸の国道20号沿いにも確り見える咲き具合5,6分と言うところか。女房殿が東京の昭和公園で孫達と満開の「桜を見てきたみやげ話」から3週間、我れの細尾町はお花見はこれからですよ!




*「東日本大震災」416日


今日の一題 大飯原発再稼働へ 保安院躍起?」

2012年04月28日東京新聞

こちら特報部関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)の再稼働を何としても実現させたいからなのか、経済産業省原子力安全・保安院が、東京電力福島第一原発事故の「地震原因説」をうやむやにしている。

地震の揺れによる原子炉系配管損傷の可能性を認識しているにもかかわらず、関係閣僚会合で十分説明しなかったのだ。(佐藤圭記者)

* 原発事故原因 地震説封印か

今月三日、野田佳彦首相と枝野幸男経済産業相ら関係三閣僚の初会合。保安院の説明資料には、福島事故の地震による影響について次のように記されていた。


「安全上重要な機能を有する主要設備については、地震の影響により微小な漏洩が生じるような損傷があったかどうかまでは現時点で確かなことは言えないが、基本的には安全機能を保持できる状態にあったと推定される」


持って回った言い方になっているのは、経産省所管の独立行政法人原子力安全基盤機構(JNES)が昨年十二月にまとめた解析結果が念頭にあるからだ。

それは、1号機の原子炉系配管に事故時、地震の揺れによって〇・三平方センチの亀裂が入った可能性を示す内容。わずか〇・三平方センチとはいっても、水が漏れた場合、一時間当たり約七・二トンもの量になる計算だ。炉心溶融につながる冷却水喪失事故の引き金にもなる。


JNESが地震による配管損傷のシュミレーションをしたのは、衆院科学技術・イノベーション推進特別委員長を昨年九月まで務めた民主党川内博史衆院議員に要請されたためだ。

東電が主張する「津波原因説」に追随してきた保安院としては、「地震原因説」の裏付けになりかねない結果に当初は無視を決め込んでいた。

しかし、川内氏に「地震による配管損傷の可能性があることの確認を求める」と文書で再三要求され、今年二月、ようやく四回目の回答書で「(地震原因説について)さらなる解析作業や収束作業の進展に応じた現場確認を通じて検証することが必要と考えている」と明記した。

地震による配管損傷の可能性」までは認めなかったものの、今後の調査は約束していた。

閣僚会合配布資料「検証の必要性」触れず

ところが、保安院が閣僚会合で配布した資料は「検証の必要性」に全く触れていなかった。しかも、資料には「微小の漏洩を仮定した上で解析を行ったところ、三平方センチ程度以上の損傷が生じていたとすると、実測結果とは整合しない」と記載。

「〇・三平方センチ」は出さず、代わりに実測値とは乖離する「三平方センチ」を持ち出して地震原因説を否定しているのだ。

六日の第三回閣僚会合後、枝野氏の記者会見で配布された資料でも「地震原因説」を否定していた。「地震によって起きたこと」と題したイラストで
「原子炉自動停止」
「(非常用発電機など)正常に稼働 冷却機能を維持」と強調する念の入れよう。


というのも、地震で重要機器が損傷したとなれば、安全評価(ストレステスト)や、原発関連指針の全面見直しを迫られ、再稼働が難しくなるためだ。

* 「不都合な説明しない」

川内氏は「保安院は、不都合な話は自分たちからは絶対に説明しようとしない。配管損傷は専門的な問題だけに、ほとんどの国会議員は騙されてしまう」と嘆いた上で、政府に注文する。


地震による配管損傷の可能性は間違いなくある。保安院は約束通り、地震原因説について早急に検証すべきだ。少なくとも国会の事故調査委員会が報告書を出すまでは、再稼働の議論はできない」
2012年4月27日 東京新聞こちら特報部


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「政府は何としても原発再稼働をしたい」!  「しかし国民は騙されません」! 


「311フクシマ」の恐さ・各原発の立地条件の危うさを何度でも心に言い聞かせましょう!

「プラス1」

 ↓ 事故の起きた状況を事実認識した上で再稼働は論じて下さい!
再稼働による 「悪魔の連鎖」 の本当の怖さ [連載1] 


 │   これでも原発を再起動する気になりますか?

 │   野田政権は全世界に向けて「核戦争」をするつもりなのか?


 └──── (山崎久隆 たんぽぽ舎、劣化ウラン研究会)

アジア記者クラブ通信237号に掲載された山崎久隆さんの「再稼働による悪魔の連鎖」の本当の怖さは時宜に合った読み応えのある文章です。5回連載とします。 「Shuueiのメモ」より


[連載1]■既に起きていた「悪魔の連鎖」■3号機の建屋破壊


 枝野幸男官房長官(当時)は、次のように回想している。



 「核燃料が露出する状態が続けば、多くの放射性物質が漏れて作業員が立ち入れなくなる。近くの福島第二原発など、他の原発にも影響が広がって「悪魔の連鎖」が起きる恐れがあると思った。そうならないよう事故を押さえ込まなければいけないと考えていた」。

 これは民間事故調査委員会で語った内容として今年になって初めて報道された。

 ところが、この話はそれだけで終わってしまった感がある。いったいどういうわけだろうか。

 「起きなかったのだからもう良いじゃないか」という意識の表れなのだろうか。しかし福島第一で起き得たことは、他の原発でも当然起き得ると考える必要がある。特に高速増殖炉もんじゅ」を含めて14基もの原発が密集する若狭湾や7基の原発が並ぶ柏崎刈羽では深刻な問題になるはずだ。いや、いまどき何処の原発も敷地内に複数の原子炉があるのだから(東海第二と東通は一基だけだが再処理工場が間近にあるので深刻さはむしろ他より大きいことは後述する) 「悪魔の連鎖」は全ての原発で起こりえる。

 ところが、どの原発も、そのような状況になることを想定した対策は皆無だ。なぜだろう。もちろんコストが掛かるということも大きいが、むしろ心理的な影響ではないだろうか。

 事業者は、こんな想定自体が「どだい対策など無理なのだから」と考えるため、自動的に「想定不適当」になり、最後には忘れてしまうというわけだ。もちろん、こんな想定をしようものなら、再稼働など絶対不可能になる。


 対処不可能なことは、そもそも無いことにする。といった、まさしく「日本的安全管理体制」の最も醜悪な姿が、ここにも現れていると考えられる。福島を経ても、未だになのだ。


■既に起きていた「悪魔の連鎖」

 枝野官房長官が感じた「悪魔の連鎖」とは福島第一原発4号機の使用済燃料プールが溶融することから始まるとされているが、実際には一号機の水素爆発から既に始まっていた。 「悪魔の連鎖」は、現実に2,3号機の炉内で燃料崩壊から大量放射能放出に至る一連の出来事を説明するためにも必要な概念である。

 今回、4号機の使用済燃料プールがメルトダウンするという、次の段階に進行する直前で止まったのは、実は単なる偶然だったことも分かっている。プール溶融シナリオは「荒唐無稽」どころか、起きていたはずの連鎖が偶然途中で止まったに過ぎなかった。

 事故は最悪の手前のどこかで止まるという、いわばこれまでの原発事故の「法則」めいたもの(あのチェルノブイリ原発ですら、すぐ隣の3号機がかろうじて破壊を免れたので最悪では無い)が、ここでも「働いて」いるように思う。

 実際に起きていた「悪魔の連鎖」の最初は、一号機の水素爆発により2,3号機へのアクセスが絶たれたことに始まる。それまでは原子炉冷却システムの再起動や復旧のための作業が進められていた。

 1号機水素爆発直前には格納容器ベントが1号機において実行され、2、3号機では冷却水(海水)注入のために消防用水ポンプが準備され、うまくいけば冷却が進むかと思われていた。原子炉では主蒸気逃がし弁が断続的に開放されて原子炉圧力が低下していたが、このために原子炉圧力容器中の水は常に変動を繰り返しており、水が入らなければ確実に炉心崩壊に至る状態に「人為的に」置かれていた。 「水が入ることが確実でなければ出来ない操作」をしていたことになる。

 ところが1号機で水素爆発が起き、がれきが飛び散ったために周辺で作業をしたり3号機などへ接近するなどしていた東電職員や下請け業者や自衛隊員などが負傷し、撤退を余儀なくされた。ここで作業が止まったために、2、3号機の危機的状況は一気に進行していった。
 12日午後5時過ぎのことだ。


■3号機の建屋破壊

 2号機と3号機は、この時点では原子炉内に冷却水は存在していた。継続して注水が可能であればメルトダウンは防げたが、そのためのポンプは原子炉隔離時冷却や高圧注入ポンプが動いていた。しかしそのうちにこれらが次々に使用不能になり、二度と起動できなかった。冷却水を投入するためのシビアアクシデント対策は、消防用水タンクから既存のポンプを稼働させて入れる方法を想定していた。しかし電源が無いために、これも起動できない。そこで消防車のポンプから注水することにしていた。

ところがこのポンプの性能が分かっていなかった。

 原子炉内部の圧力は運転時には70気圧ある。ここに冷却材を押し込む能力は消防車のポンプには無い。そこで原子炉逃がし弁を手動で全開にしたとみられる。これは賭だった。圧力が下がると、どこかの時点ではポンプから水が入り出すが、その圧力が20気圧なのか10気圧なのかよくわかっていない。そうなると、原子炉からの圧力をどこまで下げ続ければ良いのか分からない。

 普通ならば水位計があるので、こんなバクチにはならないはずが、電源を失ったために正確な水位が全く分からない。つまり手探り。これではメルトダウンしない方が幸運としか言いようが無い。

 結果的に原子炉内圧は10気圧以下に下がっているが、消防車からの水は原子炉を満水にするどころか減っていく冷却材を補充する能力も無かった。

 最終的には燃料の遙か下に水位が下がってしまい、原子炉はメルトダウンした。

 ところが運転員はそんなことを知る術も無く、水は足りていると判断していたように思われる。もしここで原子炉メルトダウンを運転員が知っていたならば、全員逃げ出したかもしれない。TMIでも運転員がメルトダウンを全く予期せず、知ることが無かったので最後まで収束作業を続けられたと考えられている。 福島第一も同じだったかもしれない。

 圧力容器が破損した後は、消防車からの水は原子炉の燃料を冷やすことも無く、むなしく格納容器下部に落下しただけだった。その時には既に原子炉内部の燃料は部分的に崩れ落ち、圧力容器底部を破壊し、格納容器に落下していたと考えられる。

 それだけでなく、地震の影響で破壊されている配管部分からも蒸気となって冷却材は抜けていく。

 ところが、こんな状態になっていても原子炉水位計は、まだ燃料下端よりも上に水面があるかのように指示し続けていた。

 そのために水を入れ続けていても、冷却水の量が足りていないことが現場では認識されていなかった。

 燃料破壊から圧力容器の突破に至り、3号機からは大量の水素が発生して建屋上部に溜まり続けていた。
 
13日午前11時1分、水素爆発が発生し、瓦礫が地上に降り注ぐ。

 収束作業中の人々の上に瓦礫が降りそそぎ負傷者が出た。死者が居なかったのは奇跡だった。しかし2号機などへの冷却水を送っていた消防車が大破するなど、収束作業に重大な影響を受けた。

 ここで「悪魔の連鎖」の第二ラウンドになる。
(★次号[連載2]につづく★)

(keniti3545の日記へのUPは次日) この覚えは事故調の二次報告書に照らして「確認備忘録」として手持ちに。

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